予告を観て、元気や勇気をもらえる映画かな?なんて思った。



 《イントロダクション》公式サイトから

本国イギリスで新作映画初登場No.1の大ヒットを記録した必見の一本。原作は、世界37か国で刊行され、累計発行部数600万部を誇るベストセラー小説「ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅」(講談社文庫)。英国文学界の最高峰の賞であるマン・ブッカー賞にノミネートされ、日本でも2014年の本屋大賞翻訳小説部門第2位に輝いた傑作だ。世界中で数多くのファンを獲得した主人公ハロルドを演じるのは、イギリスを代表するアカデミー賞®︎俳優、ジム・ブロードベント、その妻役には「ダウントン・アビー」シリーズのペネロープ・ウィルトンと、半世紀を超えるキャリアを誇るベテラン俳優による名演技が光る。イギリスの南西から最北端まで、800キロに及ぶ息を吞むような美しい風景が贅沢にスクリーンに広がる、新たな感動の物語。

旅の感動をさらに際立たせるのは、壮大な丘陵地とその先に高く広がる空、神聖な空気に包まれた大聖堂やレンガ造りの建物が並ぶイギリスらしい街並み。ハロルドを優しく包み込むように広がる圧巻の景色は観客の心を癒し、ハロルドの見る世界へと誘ってくれる。まるでイギリス縦断の道のりを一緒に歩いているような感覚に浸れるロードムービーが誕生した。
諦めていた人生を取り戻すため、そして大切な人の命を救うために、片足をもう一方の前に置くことをひたすら続けるハロルド。道中の様々な事情を抱えた人々との出会いと別れ、そして初めて自分自身と向き合うことで、ハロルドは変わっていく。心に秘めた“ある想い”を伝えるため、歩き続けた先に待つクライマックスとは―?誰かのために一歩を踏み出すことで、人生がもたらす哀しみ、驚き、喜び、そして愛を再発見する感動作! 

ハロルド・フライ: ジム・ブロードベント
妻のモーリーン: ペネロープ・ウィルトン
余命わずかのクイーニー: リンダ・バセット
ハロルドの息子デイヴィッド: アール・ケイヴ
監督: ヘティ・マクドナルド

 《あらすじ》公式サイト



定年退職し、妻のモーリーンと平凡な生活を送るハロルド・フライ。ある日、北の果てから思いがけない手紙が届く。差出人はかつてビール工場で一緒に働いていた同僚クイーニーで、ホスピスに入院中の彼女の命はもうすぐ尽きるという。ハロルドは返事を出そうと家を出るが、途中で心を変える。彼にはクイーニーにどうしても会って伝えたい“ある想い”があった。ホスピスに電話をかけたハロルドは「私が歩く限りは、生き続けてくれ」と伝言し、手ぶらのまま歩き始める。歩き続けることに、クイーニーの命を救う願いをかけるハロルド。目的地までは800キロ。彼の無謀な試みはやがて大きな話題となり、イギリス中に応援される縦断の旅になるが──!?


 《感想》

原作者であるレイチェル・ジョイスは、物語を生み出したきっかけについて「当時、父が癌に侵されていて数年間の闘病生活を送っていたんです。様々な治療を行い、手を尽くしましたが余命数週間と宣告を受けたばかりで……。家族全員がショックを受けていました。その中で私は、近く訪れるであろう父との別れにどう向き合うのか、恐ろしい痛みにどう立ち向かうのか、それを自分自身の中で理解するためにこの物語を書き始めたんです」と壮絶な悲しみを乗り越えるための手立てとして、作品を書き進めていたと明かしている記事に出会いました。

 この物語は実話ではありませんが、お父さまとの別れに向き合うために書かれた作品だったんですね。


定年退職し、平凡な生活を送るハロルド・フライ。ある日、彼の元に1通の手紙が届いた。差出人は、かつての同僚・クイーニーからだった。現在ホスピスに入院しており、彼女の命はもうすぐ尽きるというお知らせだった。思いがけない突然の手紙に戸惑うハロルドだった。なんて返事をしたら良いのか、妻のモーリーンに相談するが、冷たい対応されてしまうのだった。冷めた夫婦関係であったのだ。

なんとか手紙を書き上げ、手紙を出そうと家の近くのポストまで行くが出せなかった。別のポストを探したり、郵便局でだそうかと郵便局に行ってはみたものの出せずにいた。ガソリンスタンドのところにあるお店に入り、牛乳を買い、レジ打ちしていた若い女性と話をしたきっかけで奇跡を信じて、直接会いに行こうと思い立つのだった。

 人の心でマッチした時に、すごい力になりますよね。

 近くのポストに行ったのになかなか帰ってこないので心配になったモーリーン。ハロルドに電話をすると家の中から着信音が聞こえてくるのだ。   すぐに戻るはずだったので、携帯電話も持たずに出かけていたのだった。

 奥さんに伝えず出かけて大丈夫なの?と思った。


 目的地までは800キロ歩いて会いに行こうと思うのだ。クイーニーが1日でも長く生きてほしいと願ってのことだろう。簡単に車で行ってしまったらなる意味がないのだろう。願いを込めて歩くからこそ意味があるのだろうと感じる。

 ハロルドは信仰心はないと言っていたけど。

 ハロルドは普段歩く生活をしてこなかったようだ。

 歩き始めてから、妻に歩いて会いに行ってくると公衆電話から話をするのだった。何を言っているのか、そんなことできるわけない、やめなさいと言っても聞かなかった。

 ある時は、身を軽くしたいからと所持品まで送ってくるのだった。心配しかないし、病院に相談しにいくのだった。

 妻の方が先に出て行きたかったのに、できなかったと思うのだ。

 

 彼女に会いにいく道のりは、ハロルドの人生を振り返ることのきっかけとなった。


 2人は息子の死をきっかけに夫婦関係が亀裂してしまったのがわかった。

 息子はなぜ自信喪失してしまったのか?

 映画を観て感じたのは、息子がお父さんに◯◯を知っているかを聞いていたシーンがあり、知らないと答えたお父さんを見下すようなシーンがあったので、今まで優秀で生きてきたのに大学に入って、自分よりも優秀な人に出会って自信喪失してしまったのかな⁈なんて思いました。


 ハロルドは自暴自棄になり、苦しみから仕事場でぶちまけてしまうのだった。その時に助けてくれたのがクイーニーだったんですね。

 

 イギリスを縦断する手ぶらの旅は、人と出会い、犬と出会い、息子に似た人に出会い、新聞に載ったりで、イギリス中を巻き込む壮大な旅路になっていった。

 1人の一歩が色々な人と出会い、影響を与えるのだった。


 あともう少しのところで、犬はハロルドではなくバスを待っていた女性のところに行ってしまったのはなぜなんだろうか?

 元飼い主に似ていたんでしょうか?

 あともう少しでハロルドの旅は終わると察して、犬も一歩踏み出したんでしょうかね。

 犬の演技は上手ですね。


 1人になってから、頼りになったのが妻のモーリーンでしたね。

 もう、行けないかもと思ってしまった時に、今までは応援するような状況ではなかったのですが、離れて過ごすようになり、ハロルドを愛していたことがわかった。

 モーリーンも人を頼ったりしない生活をしてきましたが、近所の人に助けてもらったりして気持ちに変化が生まれましたよね。

 モーリーンは、クイーニーが家に一度来てくれたことを今まで内緒にしていたがハロルドに話をする。そして、人は優しいからと励ましていましたよね。クイーニーが来た時はハロルド1人だけ許されるなんてと思っていたのですが。


 クイーニーに会うことが出来た。

 昏睡しているとは言ってましたがキラキラの光を感じてましたよね。

 ラストは、みんな光がさしていましたよね。

 みんなそれぞれ人生は、良い時だけではなく、辛いこともたくさんあって、一歩ずつ歩いて進んでいるんですよね。

 一歩の行動が誰かの勇気になっていたり、人生を好転させてくれたりしているんだなと感じる映画でした。