私が好きそうな映画やるみたいだよと旦那に教えてもらい、初めて行く映画館で観てきました。

  《イントロダクション》公式サイトから

三日月のように満ちていく途中の、迷えるオトナ3人と愛おしいネコたちの物語ー

「第1回anan猫マンガ大賞」大賞受賞作、ウオズミアミ「三日月とネコ」の実写映画化。
恋人でも家族でもない、境遇もバラバラな猫好き男女3人暮らし。
書店で働く40代お一人様女性の灯(あかり)、30代精神科医師の鹿乃子(かのこ)、20代のアパレルショップ勤務の仁(じん)は、みんなの愛猫のミカヅキと仲良く暮らしている。熊本でごく普通の人生を歩んできた灯にとって、人生で一番【普通ではない生活】をしているものの、その生活はとても楽しくて……。
三日月の様に満ちていく途中の、迷えるオトナ3人と愛おしいネコの共同生活物語。


戸馳 灯(書店員)/安達祐実さん
三角鹿乃子(精神科医)/倉科カナさん
波多浦 仁(アパレルショップ勤務)/渡邊圭祐さん
長浜一生(バツイチ編集長)/山中 崇さん
牛丸つぐみ(保護猫のボランティア)/石川瑠華さん
網田すみ江(小説家)/小林聡美さん

脚本・監督:上村奈帆さん
原作:ウオズミアミ「三日月とネコ」

  《あらすじ》公式サイトから

熊本地震をきっかけに出会った同じマンションに住んでいた書店員の灯、精神科医師の鹿乃子、アパレルショップ店員の仁は意気投合し、やがて共同生活をすることになる。年齢も職業も境遇も違う3人だが、共通しているのはみんなネコが好きなこと。
「普通ではない生活」をしている今の暮らしが一番好きという灯、「ふたりといる今が一番マトモ」だという仁、他人と暮らすことに抵抗があったものの「今とても安定している」と思っている鹿乃子、3人とネコとの共同生活は、大いに癒され、それぞれの心の拠り所となっていた。

  《感想》
 灯、鹿乃子、仁の3人は同じマンションに暮らしていたが全く知らなかった。2016年の4月、熊本地震でマンションが停電になり、灯はまゆげと一緒に外に一時避難する。その時に、同じくネコ、ミカヅキを連れた鹿乃子に声をかけられるのだった。「一緒にいてもいいですか?」と。一緒にいると、ネコ好きの仁がやってくる。3人は一緒に停電の復旧を待つのだ。しばらくすると、復旧する。また地震がきたら怖いからと鹿乃子が「私の部屋でもう少し一緒にいませんか?」と声をかけるのだった。猫を通じて3人は仲良くなるのだ。そして、一緒に暮らすようになるのだ。

 恋人でも家族でも、親戚関係でもなく、友人関係でもなかった3人。年齢も境遇もバラバラだ。共通点は猫好きってことだけなのだ。不思議な関係だが、3人の共同生活をみていると居心地の良さを感じる。ネコが住みやすい場所は、人間も住みやすい場所なのかもしれない。ネコが距離感や居心地、癒しを教えてくれているのかもしれない。

 私もあの中にお邪魔してみたいな、なんて思ってしまいます。普通じゃない暮らしで、普通ならそんなうまくいかないだろう、なんて思ってしまいそうですが、でも、あの3人は本当に熊本で暮らしていそうで、暮らしていてほしい、そんな世界もあってもいいんじゃないかって思ってしまいます。

優しい空気が流れていて、ホッとするのだ。


 本作の撮影中に、知人から「猫を引き取ってくれないか」と話をもらったという安達さんは、「運命的なものを感じて実際に大人の猫を飼うことになった」そうで、もともと猫を飼っていた倉科さんから、爪切りのアドバイスなどをしてもらったとか。倉科さんも「私と安達さんはそれぞれキャラクターも似ている部分があり、猫も飼っているから、一緒に暮らせるかもねと話をしていました」とニュースに載っていた。すごい偶然だがネコとの運命を感じる話ですね。


 灯は、結婚、出産を経験していないため、何か欠けたままずっとオトナになりきれていないと思っている。

 結婚しても、出産しても、私はオトナになったなあ、なんて思えない。子どもとマジで喧嘩して、オトナになりきれていないのだ。感情に怒ってしまって、大人げない。オトナって、いつになったらなれるんだろう?なんて思ってしまうぐらいだ。


 劇中に「自分なんかが」何て思わなくていいと言ってくれる。

欠けているんじゃない、満ちる途中でしょって。


 また、小説家の網田先生が言った「責任というものは、自分を少しでも楽しくすることだけに課するものだ」という言葉も、名言であり、肩の力を抜いてくれる言葉だった。


 年齢とともにオトナになれるわけでもないし、いつまでも完成された自分になれるわけでもない。

 

 いつも選択に迷い、それが、マイノリティの選択だったり、マジョリティの選択であったりするのだが、世間一般⁈で考えると自分らしい選択を選べなくなるし、いつの間にか、二者択一の選択で考えていて、どっちかをスパッと決めないといけないなんて考えてしまったりしてしまう。二つを選ぶなんてことをしてはいけないような考えになってしまうのだ。

 でも、この映画を観ると、自分の思いを相手に話してみたら、二者択一ではなく、両方が手に入ることもあるよ、と教えてくれるのだ。


 こうあるべきと思うと、生きにくさをつくることになりかねない。こんな生き方もありだよね、と思えると優しさが生まれて、生きやすい世界が生まれてくることを教えてくれる映画だった。


 料理がどれも美味しそうでお腹空いて観てしまうと大変な映画でした。「三日月とネコ」のインスタにはレシピが載っているので、作ってみたいですね。

 

 ミカヅキちゃんをみていると、倉科さんに似ているなんて思ったのは私だけかな⁈


 私はネコって立体的に動くので、ネコを飼える家にできないなぁなんて思ってしまいますが、実家にいた頃はネコがいたので、ネコの可愛さも知っています。ネコにも色々な性格がいて面白いですよね。実家には最大4匹いたんですよね。今はみんなお空にいってしまいましたが…。

 

 動物にも人間にも優しい生き方がいいね。