予告を観た時に、時代劇はあまり観ないのですが、清原果耶さん「青春18×2 君へと続く道」だけでなく、「碁盤斬り」にも出るんだと知り、それならばと観に行ってきました。



  《あらすじ》公式サイトから



 ある《冤罪事件》に巻き込まれた男の怒りを目撃せよ!
父娘の絆を斬ってもなお、武士には守らねばならない誇りがあった。
浪人・柳田格之進は身に覚えのない罪をきせられた上に妻も喪い、故郷の彦根藩を追われ、娘のお絹とふたり、江戸の貧乏長屋で暮らしている。
しかし、かねてから嗜む囲碁にもその実直な人柄が表れ、嘘偽りない勝負を心掛けている。

ある日、旧知の藩士により、悲劇の冤罪事件の真相を知らされた格之進とお絹は、復讐を決意する。
お絹は仇討ち決行のために、自らが犠牲になる道を選び……。
父と娘の、誇りをかけた闘いが始まる!


  《感想》

 『碁盤斬り』は、古典落語『柳田格之進』が原作で、3年半の月日をかけて脚本家の加藤正人さんが小説にしたものだそうだ。古典落語が元だからでしょうか、とてもとっつき易い時代劇でした。
 草彅さんは、時代劇もよく似合いますね。SMAPとしてデビューした当初は、そんなに目立つ存在ではなかった。草彅さんは高校時代、無遅刻無欠席での3年間だったそうだ。でも、私の兄は、草彅さんを見て、「いつかすごい奴になると思うよ」と言い切っていた。
「へぇ、そうなんだ」なんて思いながら、頭の片隅に置いておいた。色々な役をこなす人となり、兄の予言は当たっていた。
 
 私自身、囲碁のルールはわからない。『碁盤斬り』の公式サイトに囲碁のルールが載っていて、さらっと読んだが右から左に抜けていく。
 祖父の家に行くと碁盤があったけど、五目並べをするぐらいで囲碁をしようなんて思ったこともなかった。やっとけば良かったと今になって思う。
 撮影では、草彅さんも國村さんも置くところを覚えただけだったんですね。
 でも、草彅さんの囲碁の指し方がとても綺麗でしたね。指先まで演じていました。


草彅さんは演じるにあたって心構えとして

「役は運命」「狙って演じるのではなく、その時々の状態に身を委ねる」と語る。》

《大抵の人は、自分を完全にはわかってなくて生きているわけだから、役をわかってなくてもいいんですよ。無理せずフラットな状態がいい。『ミッドナイトスワン』もそうでしたが、よりフラットに、無の状態を自分の中に作りたい。新鮮なものを作りたいということです。

こうした考えになったのは「35歳をすぎてから」だそうだ。「それまでは脚本をメチャクチャ読み込んでいたんです。それこそ100回でも。こういう感情だから、こう芝居しようとか、自分の中でそれなりに練っていました」。現在とは正反対。》とひとシネマの記事に書いてありました。


 今回の碁盤斬りでも、無の状態を自分の中で作って、身を委ねて、新鮮なものを作ったんですね。

 

 碁盤斬りとは実際に碁盤を斬ってしまうからなんですね。値打ちのある碁盤が命を救うのか。
 柳田格之進もお絹もあれで許したんですね。

 ラスト、お絹の結婚式途中で父はどこへ行かれてしまったのでしょうか?
 掛け軸は売って、娘の結婚式のお金を出したのでしょうか?それとも脱藩に追い込んでしまった人たちを探し出して、売った掛け軸のお金を渡しに行ったのでしょうか?
あんなに清廉潔白で生きてきた人が、お金が欲しいって本心から言ったのだろうか?謎である。
 本を読んだらわかるのかな⁈



 

 清原果耶さんの着物姿も素敵でした。

 清原さんの演技は、安心して、映画の世界に入れてくれる。また、どんな演技をみせてくれるのか楽しみにしています。


 《脱線した話》


この映画を観ている時に、始まる前から貧乏ゆすりをする方が近くに座っていた。革靴だったので、カツカツ音がよく鳴る。下が絨毯のような映画館ならまだマシだったかもね。貧乏ゆすりしている人って自分の音に気が付かないのかしら⁈

あまり混み合っていなかったので、ハズレ席を買ってしまったな。映画館の座席って、購入する時たまにしくじってしまう時ありますよね。

 一度だけ、別の映画館での話ですが、新型コロナが五類になるちょっと前に、5人しか観にきてないのに、隣を選ぶ人がいて、自分が買った席を諦めて、「席を変えることができないか?」言いに行ったことがあります。その時、席を変えて欲しいとだけしか言わなかったからでしょう、係の方にあまり良い顔されなくて。キリがない話になるのでやることはないのでしょう。でも、なぜ、こんなに空いている中、隣選んだ?と言いたくなってしまって、席を変えてもらいました。今回だけと言われてしまいましたが。

 今回は、新型コロナとかないですしね。買った場所で観ることにしました。


 碁盤斬りは静かなシーンの方が多いから、音を消してくれないんですよね。気になってしょうがなかった。靴脱いでくれ、と思ってしまいましたよ。
ガムまで食べ出し、くちゃくちゃと音を立ててくれる。
こっちはため息が出てしまう状況だった。ため息をするのはそれも騒音になるよね。私まで騒音になっちゃう。落ち着くために息を長く吐いた。それもあまりやると騒音になるからね。
相手を変えることなんてできない。
聞こえる側の耳を塞いで集中。
気にし出すと気になる。気にしないと思うようにする心も結局気になるのだ。

どんな学びがあったのだろうか?

次に出会した時のために考えます。