突発的イカの塩辛レシピ
先週末の日曜、スーパーさえきのタイムセールで
三陸産の生スルメイカを一杯50円で購入。
今週の酒のつまみを自家製塩辛にするべく
二日がかりで仕込む。せっかくなので、ここで
スゴー家直伝「イカの塩辛」レシピを披露しよう。
ちなみにわたくしの親父は三陸出身、
なのでイカにはうるさい。
新鮮で生食可能なイカの胴体とゲソを分離させ、ゲソについてきたワタを
丁寧にはずす。イカスミその他、ワタ以外のものは捨ててしまう。
キッチンペーパーをたたんで敷いた小さめのタッパーに、
ワタをそっと置き、塩を振って一晩ほど冷蔵庫で寝かす。
胴体は開いて骨を抜き、きれいに下処理を済ませる。
ゲソは目玉とカラスグチを切り捨て、水洗いして下処理を済ませる。
あとは両方とも軽く塩を振って一晩ほど冷蔵庫で寝かす。
ワタ、胴体、ゲソとも、こうすることで水分が抜け、
塩辛が水っぽくなるのを防ぐのだ。
蛇足)このワタ、関東ではワタと呼ぶが、わたくしの田舎では
「フ」と呼んでいる。北海道あたりでは「ゴロ」なんて呼んでいるらしい。
フは、五臓六腑の腑のことだろう。するとゴロは、
ゴゾウロップの「ゴ」と「ロ」を縮めているのだろうか。わからない。
さあ、一日が過ぎた。
胴体とゲソの水気をキッチンペーパーで拭きとり、
食べやすい大きさに切る。
ついでワタを裂き、切ったイカの上にむにゅうっと絞る。
すると茶色い中身が出てくる。
ワタの袋は切って捨てるが、袋の根元の身の部分は
食感がいいのでわたくしは捨てずに使う。ここはお好み。
そしてかきまぜ、ワタを全体に行き渡らせる。
蛇足じゃないけど)少しでも保存期間を長くできるよう、
わたくしは塩辛作りに使用するタッパーはよく洗い、
さらに焼酎でゆすいでいる。焼酎の量はほんのちょっとでいい。
まな板も使う直前に熱湯消毒、これ基本。
ワタの中身がイカに行き渡ったら、お次は味付けだ。
塩辛と呼ぶくらいだから、一般的には塩を使うようだが、
スゴー家では昭和50年代前半あたりから味噌を使っている。
このほうが風味が出るし、生臭さも減る。
味噌の量は好み次第。少なすぎるとイカが腐るので、
よくかき混ぜてから味見をして少量ずつ足し、いい塩梅を探る。
スゴー家の味噌は水気が少ないため、少量の醤油をたらして
伸ばしやすくしたりもする。そして冷蔵庫で2~3日、寝かす。
蛇足じゃないけど)この時点でツマミにしてしまっても、
イカ刺のワタ和え、なのであるからおいしい。
食品の傷みやすい梅雨どきや夏場などは、
初日のうちに一気にここまで処理してしまって
その晩のうちに全部食べてしまう、なんてこともやる。
そのほか、ワタをアルミホイルでくるんで焼き、
それに醤油をたらしてタレの代わりにして、
刺身にしたイカをつけて食べることもある。
2~3日寝かせたら塩辛の完成だ。
なんだけど、食べたくなっちゃったので今夜ちょっとつまむ。
ワタを味噌を合えてから一日しか経っていないので
まだ味が若いのだが、これはこれでおいしい。
明日の晩は明日の晩なりに、明後日の晩は明後日の晩なりに
イカがこなれてきて、またうまいのだ。
以上、スゴー家直伝の「イカの塩辛」でした。
保存料などの添加物がいっさい入っていない塩辛なので、
これぞ本物の味! とオススメしたいところだけど、
わたくしは調理師免許も何も持っていないシロートなので、
みなさん作るなら自己責任でお願いします。
あー、うめぇ。こりゃ何杯でもいけるわな。
ちなみにわたくしの親父いわく。
「東京で売ってるイカなんぞ、おっかなくて塩辛にはできん」そうで。
イカにうるさい三陸出身です。



