港町の夜 | 菅生雅文

港町の夜

新潟の海にいる3日間は海の幸三昧!

と決めて野宿をし、宿泊費を浮かせた分だけ

海の幸をたらふく食ってやろうという魂胆だったが

安いカニをギャル曽根なみに大食いしたら一気に戦意喪失、

カニ以外のイカ焼き、サシミなどは食べる気もおきず、

せっかく海沿いの町にいるのに夜は中華料理屋へ。

某市の花街通り、かつて遊郭だったここには

今も妖しげな店が並ぶ。だがしかし清く正しく中華料理である。

ピータン、ギョーザ、チャーハン、紹興酒その他でノックアウト。

それはそうと、店を出ると暗がりの辻に若い女が立っていた。

「オニイサン、40プン1マンエン、ドウ?」

夜風が安っぽい化粧品の匂いを拡散すると、

後にはうっすらと潮の香りが残った。

いいなあ、港町の夜。