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フランソワ・トリュフォーの『柔らかい肌』を久々に鑑賞
ジョルジュ・ドルリューのサントラについては
1年前ぐらいに記事にして
今回久々にビデオ引っ張り出してきました

『柔らかい肌』(1964)

監督・脚本 フランソワ・トリュフォー
出演 ジャン・ドサイ、フランソワーズ・ドルレアック、ネリー・ベネデッティ
音楽 ジョルジュ・ドルリュー

手が絡み合うタイトルバックにドルリュー作曲のテーマが瞬時流れる
このシーンに作品の雰囲気が全て凝縮されてる感じ
文芸評論家ピエール(ドサイ)と
美しいCA ニコール(ドルレアック)の出逢い すれ違うだけのシーン 
ニコールのピエールをチラッと見るだけだが鋭い視線
エレベータでニコールの荷物を持たなかったっていう
半強引な理由で詫びの電話をかけ
見事に食事の約束をGetした時のピエールの笑顔
そこまでの堅物そうなイメージが一瞬ににして吹き飛ぶ やっぱ男やね
妻に嘘をつき不倫関係 田舎の講演にニコールを連れていく
独り待たせてるニコールを気にしながらも 
関係者たちから解放されず焦るピエールの心情
観てて伝わってきまくり 息苦しくなってくる展開
夫に不信感を抱く妻 
後半は彼女の心の揺らぎが作品をグイグイ引っ張っていき
あのとんでもない 男にとってはホント怖いラストへと向かっていく…

前にも書いたけどこれ観ちゃうと悪さできなくなるね 確実に

しかしニコールを演じるドルレアックは本当に輝いてる
前述したピエールに向けた視線やピエールに言われ
パンツからスカートに着替えるシーン
男の目から見るとピエールの心が揺らぐのも納得してしまうかも 

ドルリューのテーマは全編通して 
ピエールとニコールを優しく包み込むように流れてる
初めての食事 長話の後ホテルへ戻り… 初めて愛し合うシーン
逃げるように講演先の田舎を車で飛び出し
立ち寄ったホテルで眠ってしまったニコールの服を
ピエールが脱がせるシーン ニコールの脚のアップのバックにも…
後半妻フランカの衰弱 
ニコールと別れフランカとやり直そうと考えるピエール
重々しくそして不安感を誘うように音楽は流れている
モノクロの映像にドルリューのサウンドは本当にマッチしてます

この作品を未見の男性の方
もし鑑賞の機会があったら こころして観てくださいね