綱島っていう地名知ってますか?


綱島とは武蔵小杉を抜けて日吉のさらに先です。現在では鉄道が開通して新横浜にも出ることができます。品川まで行かなくても新幹線にアクセスできる立地なのです。


綱島に大衆演劇の劇場を建てればいいのではないか。


その考察、鋭いですね。でも、甘いです。


あなたが綱島に大衆演劇の劇場を建てればいいと考えたのは大阪方面からの遠征客ありきですよね。


そもそも、そのビジネスモデルが破綻しつつあるから大衆演劇は衰退し、緩やかな崩壊へと向かっているのではないのですか?


なんで大阪の客がわざわざ関東まで観にこないといけないの?大衆演劇は地産地消するべきだ。旅するのは役者であって客ではない、はず。


三吉演芸場と同じことをやろうとしたら歌舞伎町劇場が失敗するのは自明の理。


地産地消できない、座付ファンがいない。そんな劇場、存在価値なし。


木川劇場が潰れたのはそもそもオワコンだったから。元々はストリップ劇場だったんでしょ。その時点で潰してマンションに建て替えるのが最適解だった。損切りが下手だったというだけの話。


歌舞伎町劇場の損切りの速さは伝説になると思います。真っ当な経営判断でした。まあ、真っ当ならば初めから大衆演劇の劇場になんかしないだろうけどね。インバウンドも呼べないような興行やったところで赤字になるのは火を見るよりも明らかだ。


大阪、浅草ローカルなものをグローバルにしようというのは無謀です。大海原に筏を漕いで太平洋横断しようとするようなもの。無理です。


戦前にエンジン壊れて漂流したマグロ漁船がこのまま太平洋横断しようと画策した。無理です。


マグロ漁船だから第五福竜丸くらいの大きさはあったと思われるけど、それでも無理です。


綱島にかつて温泉街があったことはご存知でしょうか?


大正時代にたまたま井戸を掘っていたら温泉が湧いてきた。綱島温泉の爆誕です。


綱島温泉には芸者も集まり、往時は賑わったそうです。


歌手の三橋美智也は綱島温泉でバイトしながら歌手を目指したとか。


大衆演劇の若水照代が綱島温泉で公演していたこともあったそうです。若水照代とは林友廣の母親ですね。


そう、綱島温泉では大衆演劇が上演されていたことがあったのだ。まだ新幹線が開通する前の話。東京の奥座敷として賑わっていたころ、もう60〜70年以上前の話です。


新幹線が開業した結果、綱島温泉はオワコン化しました。新幹線に乗れば熱海まで日帰りで行けるからね。綱島温泉よりも熱海や伊東を選んだ。綱島温泉は衰退、周囲は住宅地に変わった。


つまり、今大衆演劇の劇場を綱島に作ったところで、バズらないだろうし、流行りません。


温泉街はないんだから。今残っているのはスーパー銭湯くらいです。スーパー銭湯に大衆演劇なんてお呼びでないからね。のんびりするためにいくんだから。大衆演劇なんてただのノイズです。


成功例はおふろカフェ湯守座くらいだと思います。


小岩湯宴ランドの再興ができれば越したことないのかもしれないけども。アレはバブル期だったからこそ建てられた箱物ですからね。まだ日本人の大衆も小銭持っていたからね。


そんな綱島に東京園というかつてあった温浴施設が復活予定です。


新綱島駅の上にはマンション。かつてこのあたりにあったのが若水照代が公演していたとされる入船閣があった場所です。

そしてその隣の白い囲いのあたりに東京園が建つそうです。銭湯価格で温泉を楽しめる施設になり、2階には宴会場も設けられる予定です。

正面にあるのは旧池谷家。江戸時代からの豪農の古民家です。


文化財である古民家を囲むように複合施設が建てられる予定です。

駅前の一等地に古民家が建ってるだけならば邪魔なだけですよね。付加価値を付けてお金が落ちる場所にしようと企てているのではないでしょうか?


そもそも健康ランドだって大衆演劇の劇場に付加価値を付けて集客しようという意図ですからね。


健康ランドのビンゴゲームのカードもついに500円だそうです。ビンゴゲームに500円とかバグってますね。100円程度が妥当なのでは?


それだけ経営がピンチなのかも知れません。劇団花吹雪がチェキ一枚有料にしているように。


綱島温泉は細々と残ります。東京の大衆演劇が浅草と十条で細々と残っているように。


綱島温泉がおそらくこれ以上増えないように、大衆演劇の劇場が都内でこれ以上増えるようなことは多分ないかも知れません。


歌舞伎町劇場でさえ3年持ち堪えなかった。


日光紅葉座もドロンしてしまった。


大衆演劇は綱島温泉みたいになってしまうのでしょうか?