終わってしまったよ。
今日は初日よりも具体的に感想が書けるかなと思いながら
少し余裕を持って見ているつもりだったんだけど
どうやら難しいみたい。
たぶんわたしの中で
バイアスがかかってしまったんだと思う。
この公演にはとても意味があり、テミンもそう感じて臨んだに違いない、と。
ライブレポには何の異論もない。
曲やメントについてのレポも「そうそう、そうだった」と頷くものばかり。
じゃあバイアスがかかると何が違って見えるのか。
(これはもうホントにわたしの個人的な感想なので軽く聞き流してくださいね。)
テミンが”冷静に”魂を込めてステージを演り終えた、って感じがしたのよ。
もちろん冷めていたわけでもなく、身が入ってなかったわけでも、場が盛り上がらなかったわけでもない。
感情が昂ぶりすぎることによってパフォーマンスや歌が崩れるのを避けるために、
つまりコンサートを純粋に「ステージとして完成した形」にするために、
意識して気持ちをコントロールしていたように感じた。
彼にしかできない舞台をきっちり完成させて去って行った、と思った。
セトリを振り返るまでもなく、このMETAMORPHにはテミンが休む間がない。
The Rizznessのパフォーマンスビデオ以外のいわゆるVCRはなく
ダンサー紹介を除いてほとんどの時間ステージ上にテミンがいる。
逆さになる演出を複数曲やるだけでも相当体力を消耗するはずだろうに、
コンサート全体を見ても、各セクション単位で見ても
後半に激しいダンスブレイクが当たり前のようにあって
しかもそれを同じ濃度で見せてくる。
本人は「(昨日おとといとやって)僕も人間だから体力が足りないかもと思ったけど、
みなさんのおかげで~」みたいに言ってたけど、声援を力に変えるだけで乗り切れるようなそんな簡単なものじゃない。
テミンの積み重ねた努力とステージの経験が実を結んだ結果だと思う。
そして後半になっても”冷静に自分をコントロールしながら”熱く踊るテミンを見て、
あのすべての始まりの武道館と、今までのソロツアーのことを思い出してしまった。
最初の武道館のテミンは目の前のひとつの公演に全身全霊をかけて、
もうそこで燃え尽きて息絶えてもいいかのような力の出し方をしていたんだよ。
それがその後のツアーで公演を重ねることで少しずつ変わっていった。
わたしが体感できたのはツアーのごく一部だったけど、鮮明に覚えている。
連日の公演で体力的にキツいのがこちらにも伝わってきてしまったあの日、
激しい振りの後で足がつって座り込んでしまったあの日、
公演後すぐのモニタリングによって細かく修正が加えられているのを実感した日々、
いろんな掛け合いを経てシャヲルとの距離がグッと縮まったあの感じ、
全部が今につながっている。
7年が経ったんだね。
何をやるかという公演内容だけでなく、
公演を完成させるために自分をうまくコントロールするという意味でも
今日、最終日のテミンは最高のアーティストであったと思う。
今日の「世界で一番愛した人」は
”一緒に歌ってください”ではなく”聴いてください”で始まって、
泣かずに歌ってくれたテミンの声は唯一無二のもので
空間を震わすあの声量に乗って伝わってきた感情は
どう表現していいのかわからない。
続く「사랑인 것 같아 (I Think It’s Love)」と「Identity」、
この最後の3曲を歌い上げるテミンの声がこの意味ある場所武道館を満たしたとき、
本当に胸がいっぱいで、幸せで、だけどなんだか辛かった。
どうです?
感想にもなってないバイアスのかかった痛いヲタクの感想文。
たぶんこれからいろんな情報が出てきて
テミン本人はそれに伴うなんだかんだで忙しい日々を送るはず。
いや、もうすでに送ってるはず。
こちらがあれこれ過敏に察するほどの思い入れがたとえ本人になくとも
テミンが次に向かってぐんぐん明るく進んでいるならそれでOK。
ずっと一緒にという揺るがない気持ちがお互いにあることは
もう十分にわかっているから。
(画像出処:画像内外に記載/テミンインスタ/Mee)