7月31日(水)、大船山に登りました。

 

コース:

一番水―85分→佐渡窪―50分→大船山分岐―70分→テラス―65分→大船山―75分→鉢窪―100分→一番水

 

 地図には載っていない大船山への西尾根コース、登山アプリで通った人の記事を見かけることはありますが、途中に危険なガレ場があり、誰かに案内していただかないと無理なコースだなぁと思って諦めていました。ところがです。先日鳴子山でお世話になったベテラン登山者の方(当ブログでは、くじゅうのマイスターと書かせていただいてます)が、西尾根ルートにご一緒して下さるとおっしゃるではありませんか!山道を標準タイムの倍の速さで駆け抜けるマイスターに同行していただくのは恐縮ですが、お言葉に甘えて西尾根ルートにチャレンジしました。

 

 一番水でマイスターと待ち合わせをして、6時10分スタートです。

 サイヨウシャジンの花が増えています。今季初めて見るワレモコウも。

 

 オトギリソウかなぁ。そして、こちらも初物のゲンノショウコ。

 

 最後の輝き、ホタルブクロとタマガワホトトギス。

 

 佐渡窪は渇いていました。

 

 佐渡窪の奥、先日の大雨でマンサクの大木が倒れていました。今年の早春にきれいな花を咲かせていたのに‥、とマイスターが惜しんでいました。

 

 佐渡窪上の森を抜けて、南西尾根と立中山の分岐に来ました。思えば約一年前、この森で迷いかけていた私を道案内して下さったのが、偶然通りかかったマイスターだったのです。「あの時、一人でこの森に来たのは無謀でしたかねぇ‥?」の問いに、「はい」と即答。反省しています。

 

 真っ直ぐ奥に進むと、西尾根の登りにかかります。ここから初めての道です。

 

 木の根の多い道を登って振り返ると、くじゅう連山が広がっていました。

 

 「テラス」と呼ばれている眺めのよい広場に着きました。ここも来てみたかった場所です。

 

 大船山。

 

 北大船山。

 

 写真が傾いていますが、坊がつるとくじゅう連山。

 

 鹿が削ったのでしょうか。樹皮が剥がれて紅くなっています。

 

 ここテラスにもオオヤマレンゲの木があり、実がついていました。少ない本数で風雪に耐えてきたようなたくましさを感じます。

 

 青空に映える白い花。

 

 テラスで休憩をとって、先に進みます。

 

 「大船山頂からの連山は見下ろす感じですが、この目の高さの高度感がよいのです」とのマイスターのお言葉。はい、納得です。ここは第二テラスです。

 

 見上げると大きな岩。アヒルのようにも見えます。

 

 難所のガレ場を登るのに必死で写真を撮り忘れましたが、無事に登り切りました。真下に見えるテラスからかなり登ってきました。

 

 この標識には見覚えがあります。南西尾根ルートと合流しました。山頂は近いです。

 

 大船山の山頂に着きました。後で聞いたのですが、マイスターはこの日が200回目の大船山登頂だったそうです。

 

 御池に降りていきます。

 

 静かな池畔で昼食です。

 

 写真で撮りきれていないのですが、色々な種類のトンボが乱舞していました。ひときわ大きくて高速で飛ぶトンボは、オオルリボシヤンマだそうです。赤トンボも数頭まじっていました。昆虫は、正式には「○頭」と数えるそうです。トンボはここで生まれたのかな。

 

 御池の周辺も歩けるということで、案内して下さいました。

 休憩した場所の対岸から、御池と大船山を眺めます。

 

 この岩の所から眺めました。

 

 御池を十分に堪能して下山開始です。ガレ場を下ります。急傾斜で石がズルズル滑ります。滑りにくい歩き方やストックのつき方を指導していただき、何とかガレ場を抜けました。

 

 下ること1時間15分、鉢窪まで戻ってきました。大船山を見上げて、通った道の復習をします。結構頑張りましたよ。

 

 御池から約3時間、一番水に戻ってきました。マイスターは一人の時は、この道を1時間20分で下るそうです。驚きの速さです。

 

 一番水のキツネノカミソリが咲く小路を案内して下さいました。白いキツネノカミソリが一輪。ここで毎年咲いているそうです。

 

 薄暗い中で光を集めるように輝いていました。

 

 この日は10時間30分(休憩含む)の山歩きでした。近年で最長かも‥。それでも疲れが後を引かなかったのは、マイスターが私のペースに合わせてゆっくりと歩き、適所で休憩を入れて下さったおかげだと思います。一人では来ることのできなかった難ルートを案内していただき、くじゅうの魅力や歩き方を教えて下さったマイスターには感謝の言葉しかありません。ありがとうございました。

 

 

 後日談があります。この二日後、白いキツネさんは株ごと姿を消していたそうです。多分盗掘ではないかと‥。だとすると、人間とは何と欲深く浅はかなのでしょうか。もうあの花を見ることができないのかと思うと悲しいです。