2023.5.28. 土星が西矩、夜明け前の木星と水星、あと天の川も | 結城明音の天体観測にっき

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5月の終わりは、28日に土星が西矩、29日に水星が西方最大離角、と、
地味ながらも「あー惑星動いてんな~~」と感じておりまして。
28日未明なら都合付きそう&晴れてくれるかも、と出かけたら大正解!
いろいろ撮れましたキラキラ 今回の撮影場所は、静岡県南伊豆町です。

まずは土星から。

ちょうど28日に西矩、ってことで、夜明け前はだいたい南東にいました。
西矩は、地球から見たとき太陽を基準にした黄経差が270度です。東矩は90度。
矩は国立天文台サイトのほしぞら情報には載らないんだよなあ。ちまちまと天象CGIでチェックしています。

土星は今、明るい星の少ないエリアにいるので、目立ってますね!
低い位置で明るく輝いているのは、みなみのうお座の一等星フォーマルハウトです。
(水平線が入るように撮ったら、自宅からだと山に隠れて縁のない星座がちょっと写っていてうれしい。)


その頃、東にふっと目をやると、やたら明るいのがいる…!?
これは木星です! 4月半ばの合から一ヶ月以上経って、夜明け前に見やすくなってきました。


2020年の木星と土星の合から、木星と土星の離れ具合をチェックしていますが、
もうこのいつも使っている広角レンズでは収まらなくなってきました。ずいぶん離れたねー


海王星が写ってた!

 

木星に続いてあがってくる水星。29日に西方最大離角ですが、
この時期の夜明け前の黄道は、何て言えばいいんだ、とにかく低いので、
水星が西方最大離角でもけっこう低い位置で。
肉眼では見えませんでした。先に明るくなってきてしまった。

でも写真には写っていました! コントラストをいじったら見やすくなったかなー



も、もしかして、水平線付近の雲がなければ見えたのでは…

まあいいか! 撮れたのでよし!

 

さて、夏至まで一ヶ月を切るとさすがに天文薄明が始まるのが早くてですね。
この日も2:50くらいに始まりまして。現地に着いたときにはもう始まっていたという。
それでも、天の川が肉眼でバッチリ見えたんですよ! きれい!

撮影の順番が前後しますが、天の川の写真も載せてみます。
薄明特有の青みがかった空が、真夜中の天の川とはまた違った雰囲気になっていていいかも。
 

 

解説つきもどうぞー。このあたりは星雲や星団もいっぱいあるんですよね。
星雲や星団等のリスト「メシエカタログ」の天体(メシエ天体)も書きこんでみました。M○○というのがそれです。
見た目も情報量もすごいので、ついついこのあたりを撮ってしまう。

 

現地で星を眺められた時間は1時間ちょっと程ですが、濃い時間を過ごせました!
東海はこの翌日に梅雨入りしたとか。今回遠征決行してよかった。関東もそろそろかしら。
梅雨の合間の晴れをだいじにしていきたい。


今年の6月は、天文現象的にはさりげない感じかも。
それでも、4日に金星が東方最大離角で見ごろ、19日に土星が留で逆行開始、と、
惑星たちはいつ見てもおもしろいですね。晴れてくれー

 

星流れ星星流れ星星流れ星星

 

同人誌にも日々の星空の記録を残しています。そろそろ次の号を練るときかも。バックナンバーもありますよ。よろしくね!