夏にYoutubeから離れる期間を作ってから、いくつかのストーリー系 (?) の作品に触れている。
ドラマは、舟を編む・フェイクマミー・ぼくたちん家。今季は冬のなんかさ、春のなんかねを観ている。
アニメは、青ブタサンタクロース・着せ恋・薫る花・グノーシア。今季はグノーシアの続きと、違国日記を観ている。
本は、阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし・君はポラリス・コンビニ人間。現在は白いしるしと木暮荘物語を、読みかけのまま放置中。
映画は、桐島です・夜のピクニック・ローマ法王の休日。
ノベルゲームは、都市解・学マス。
漫画は、九龍ジェネリックロマンス。
それまで本以外の媒体にあまり興味をもってこなかった自分としては、わりと早いペースでそれらを吸収している。
自分が2カ月ほど前に買ったコンビニ人間には、『文句なしに面白いっ!!』と書かれた帯がついている。
今日よく行く本屋にあったコンビニ人間には、『普通とは何なのか考えさせられた。自分の枠組みを破壊してくれた』という帯がついていた。
正月にコンビニ人間を読み終えて、「自分はこのままでいいのか」と焦ったことを覚えている。自分もコンビニ人間の主人公(恵子)も、アルバイトを主軸に生きているという点で生き方が似ているものの、自分は自分のアルバイトを天職だとか誇りだとか、そういう風には思っていないからである。
つまり、コンビニ人間を面白いとは思わなかった。とにかく焦っただけだ。
普通とは何なのかについても、その後あまり考えなかった。「まあ恵子みたいな生き方もあるよね、自分は年齢的にもまだそこに落ち着いちゃいけないけど」と思ったくらいである。あとは、コンビニ人間はバッドエンドではなく、ハッピーエンドだとも思った。
何で、こんな感想になってしまったんだろう。
自分の感性が死んでいるから?本を読む前に背表紙を読んで、おおよその展開を知ったから?店頭でポップを見て、『普通』について書かれた本だということを知ったから?それとも、面白いと思う余裕が無かっただけ?
多分全部ある。それにまだ思いついていないだけで、他の理由もあるだろう。
そういえば、最近何の作品を面白いと思った?
冒頭にあげた作品のうち、面白いとか、興奮したとか、衝撃だったとか、そう思えたものはいくつあるんだろう。
残念なことに、3つくらいかもしれない。
別に、他の作品は全部つまらなかったと言いたいわけではない。知れて良かった・観て良かった、それは全部に対して思える。
でも正直に言うと、多くは予告を見て面白そうだと思って、あとは続きが気になるから最後まで観たというものが多い。感想としても、大体が「こういう人生/世界/ジャンルもあるんだと知った」とか、「ほんわかした。世界観が良かった」みたいな薄っぺらい着地をする。
無意識レベルで「面白かった」という言葉が出てこない。ぺらぺらとしゃべっていても、一向に面白いという言葉が出てくる気配がない。
自分は、大人になってから初めて食べたものを、あまりおいしいと思わない。白子やあん肝、お酒もそうだ。今後レバーや無花果を食べても、多分同じことしか言わないだろう。「へー。こんな味なんだ」と、一言だけ。
思考が死んでいるかのように「おいしい」と言わない。そこまで血が届いていない。普段は好き嫌いなく、なんでもかんでもおいしく食べるくせに。
十数年すれば、バカみたいにおいしいと言っているのだろうか。いろんな作品を手放しに面白いと言っているのだろうか。
いつからか、「この作品はどこが面白いとされているのか」を考えるようになった。
違国日記は、多分 “誰もが思春期の頃に経験しているのに、大人になると忙しさにかまけて忘れてしまうもの” を作者が拾い集めて、それを読者は思い出しながら自らの変化を味わえる作品として、評価されているんじゃないかと思った。
コンビニ人間は、デフォルメされた登場人物の言動を「いるよね~、こういう人」と言ったり、主人公である恵子の観察眼が発揮された描写を楽しんだりするものなのだと、『コンビニ人間 面白いところ』と検索して理解した。
評価されているんじゃないかと思った。
検索して理解した。
自分は、他人の反応を真似た。正しい楽しみ方を、求めて学んだ。
同年代の同僚の持ち物を真似て、年相応の生き方を学ぶ恵子。
嫌なことに気がついた。
そう思ったことを、自分はどう受け止めたら良い?