令和六年(甲辰) 皇紀二六八四年 西暦2024年

6月(庚午) 18日(癸丑 みずのと・うし)

和暦 皐月十四日 第5648回

(小雨が降り始めた早朝、道路に出ると、向かいのお家の塀からノウゼンカズラが垂れ下がり、薄い橙色のお花が開いていた。先月まで27年間住んだ所の向かいのお家にも夏になるとノウゼンカズラがきれいに咲いていたことを思い出した。ご縁とは不思議なもの!)

 

【ありがたさ】(八塚実・「ほほえみ読本Ⅱ」)

 

絡んだ痰を自分で出せる、ありがたさ。

気楽に呼吸できる、ありがたさ。

目が見え、耳が聞こえる、ありがたさ。

手足が自由に動く、ありがたさ。

大小便に自分で勝手に行ける、ありがたさ。

自分で風呂に入って伸び伸びできる、ありがたさ。

着るものを自分で着替えられる、ありがたさ。

思うことを自分の言葉で話す事のできる、ありがたさ。

食べ物おいしくいただける、ありがたさ。

暑ければ暑いと、寒ければ寒いと感じられる、ありがたさ。

行きたい所へ、自分で行ける、ありがたさ。

本が読め、音楽を聴くことのできる、ありがたさ。

自分の思いを、文章にかける、ありがたさ。

工夫して物を作り出せる、ありがたさ。

朝起きて布団をたためる、ありがたさ。

感動的なことに出会って、心を驚かすことの、ありがたさ。

苦しくても仕事のできる、ありがたさ。

鼻をかむことのできる、ありがたさ。

掃除、洗濯のできる、ありがたさ。

人のために自分の力で奉仕できる、ありがたさ。

体が健康であることの、ありがたさ。

祈りを捧げることのできる、ありがたさ。

まだまだいっぱいの、ありがたさ。

 

【海乗の独り言】

 

 昨日、命道学の卒業生が懐かしい本を届けてくださった。「人生の師父 安岡正篤」(同文館)である。32年ほど前になるが、「君の大学の先輩が良い本を出した」と神渡良平著の「安岡正篤の世界」(同文館)を紹介くださったことがきっかけで、「人生の師父 安岡正篤」の本を買った記憶が蘇ったが、実は読まないまま書棚に収められてしまった本の一冊だった。

 

 今朝、その「はじめに」を開けると、「突然襲った脳梗塞」の小見出しだった。38歳という若さで脳梗塞で倒れ、右半身不随という厳しい事態になったどん底からの蘇りがあればこそ、今の自分自身を作り上げていることが感じられ、胸がいっぱいになった。

 

 その後、今朝の一言を求めて書棚を眺めると、「ほほえみ読本Ⅱ」の波動が迫ってきた。開けると、「ありがたさ」の八ッ塚実さんの詩を拝読しながら、「自分の思いを、文章に書ける、ありがたさ」というくだりに、神渡良平先生のお心を代弁されているかのように思えて感動が深まった。

 

 ただし、八塚実さん、ってどなたなのか?とネット検索してみると、「明日できることは今日するな」というタイトルのお話がヒットし、読んでいくにつれて共感共鳴した。ここにその文章を引用させていただく。

 

「塚さんはこう説明してくれました。『あのな、明日やればいいものを、少しでも早い方がいいと、その日に無理してやると、考えることも不十分になり、焦ってミスをすることが多くなる。本当の仕事が出来なくなる。そんなに急ぐことはないのじゃないか。人生は逃げやせん。楽しまなくっちゃ』と言ったのだと思う」

 

 「早起きは三文の得」「今日できることは明日に残すな」「先んずれば,人を制する」というようなことわざが人生訓としてよく登場するが、まったくの逆転の発想で、とても痛快でみたまさんが喜んでいる。5月14日の「漏電火災事故」に巻き込まれたからこそ、とても深く心に染み渡り、ただただありがたくて感謝にたえない。原点に帰らされる素敵な詩にこのタイミングでご縁をいただけて、本当に幸せを噛みしめている。

 

【健康一口メモ】(塩谷信男「自在力」)

 

 一方人間はまたこの三相の原理から成り立っている存在です。すなわち、

①生殖力や免疫力などの生命の維持、向上のエネルギーを備えている

②心や思考能力、精神という知を備えている

③細胞という健康の最小単位となる“素材“から形成されている。また、ものを材料として形ある目的地を作ることができる。


 つまり宇宙と人間はその三相原理が相似形なのです。いや両者は共通している。従って人体は宇宙のミニチュア版であり、その構造や働きも宇宙の縮小版として作られている。私たちは宇宙という偉大な存在、その意思や能力の「小さな反映」と考えられるのです。