令和六年(甲辰) 皇紀二六八四年 西暦2024年

6月(庚午) 15日(庚戌 かのえ・いぬ)

和暦 皐月十一日 第5645回

(有機栽培のお野菜が届いた。ご夫婦で大地の恵みを栽培している。勤労奉仕でご縁をいただき8年の歳月が流れた。安岡正篤先生や神渡良平先生を師として生きてきて共振共鳴した門下生、苦楽を共にすることを決意された素敵なご夫婦のその思いが伝わってくる)

 

【どうしたら救われるか】(坂村真民)

 

どうしたら救われるか

木に聞いてみた

木は答えてくれた

氣を充実させることだと

今度は石に聞いてみた

意志を強くすることだと言う

つぎには鳥たちに聞いてみた

鳥たちは異口同音に

すべてを任せることだと

これには深く感動した

 

【海乗の独り言】

 

 この一週間、私物を「火災ごみ」として清掃事務所に回収していただくために、全力を尽くした。3DKの各部屋、押し入れにあった「火災ごみ」は炭化し、煤と放水ですっかり「過去の遺物」と化していた。一袋一袋分別ゴミ分け作業に汗を流した。

 

 懐かしい品々、人生行路二十数年(40歳から68歳)の足跡がしのばれる書籍、資料の数々を処分するという凄まじいシナリオに唖然とした。先月6日に白寿で大往生された義母が荼毘にふされ、お骨を拾う儀式に参列した際に感じたことを今回の「漏電事故火災」の体験を通して追体験させていただいたことがあった。

 

 真民さんは「純粋一途」の詩の中で、「いろんなことはあまり知る必要はない。大事なことは、どう生き、どう死ぬかということである」と言い切っておられる。関東大震災で被災した祖父母、また東京大空襲で戦災しほぼすべてを一夜にして焼失した祖父母と父、叔母達。「そこ」から立ち上がったご先祖たちのその生き様を受け継いできた遺伝子をいただいた自分自身であることを今改めて深く感じている。

 

 来週の20日に粗大ごみを出して後片付けが終わる。「どうしたら救われるのか」という問いを鳥たちに問うた真民さんであるが、その答えに僕も共振共感した。「すべてを任せることだ」(納得!)

 

【健康一口メモ】(塩谷信男「自在力」)

 

 正心調息法によって肺の底まで空気を満たすと、肺は大きく膨らんで、ポンプの圧力のように自然に無理なく横隔膜を下げます。すると腹圧が高まって滞っていた血液が勢いよく押し出されることになります。そして血液がスムーズになれば、酸素を始め腸から吸収されたタンパク質、炭水化物、ビタミンといった多くの栄養素の運搬もスムーズになり、全身の細胞に新鮮な酸素と充分な栄養が行き渡ることになるのです。

 

 広く、大きく、深い呼吸によって酸素と栄養分の摂取、供給、蓄積能力をぐんと高め、体細胞を活性化させる――それが正心調息法の肉体の健康面にもたらす最大の特徴なのです。