ジビエ~西麻布「またぎ」 /山の幸編(白木あきこ)
さて、「川の幸・海の幸」に続いてはいよいよ「山の幸」―お肉祭りの始まりです!
まず運ばれてきたのは、もっともポピュラーなジビエでもある鹿。くせがなく、食べやすい鹿ですが部位によってこんなに、食感や味わいが違うとは・・・。ももとロースでしょうか。脂ッ気のない柔らかくな清らかなももに、脂の旨味がその食味にコクと旨味をプラスするロース。いずれも新鮮だから、さっと炙る程度でいただきます。中には、塩に柚子胡椒・・・こだわりの調味料を持ち込むツワモノも!
続いては、猪。これも王道ジビエですね。厚切りということもあり、かなりの噛みごたえ。まるで戦うかのように、歯でひきちぎり、ぎゅうっと咀嚼し、やっとものにする。食べやすさ、なんて関係ない。肉を求めて狩をし、生きるために喰らう―そんな原始的で人間の本能を呼び覚ますような、人間に媚びないこの猪肉にわたしはひそかに惚れました。その固さゆえに好き嫌いがやや分かれたようでしたが、わたしにとっては嬉しいメニューでしたね。ああ、それにしても右隣りのジモンさんの肉談義を聞きながら、左隣のサービスのプロがお肉を焼いてはとりわけ、ワインを注いでくれる・・・こんな贅沢があっていいのでしょうか?
この日、実は「熊」に期待が集まっていたのですが、残念ながら熊はとれなかったそう。その日のメニューは「狩」次第・・・というわけで、代わりに出てきたのがキジです!
ささみは生で! 残りは思い思いに焼いていただきます。
さあ、ここで店主のマタギである大島さんが登場☆精悍でいかにも山の男といった風貌の大島さん、ステキ♪ このあたりになると、もうかなりおなかはいっぱい・・メンバーも席を入れ替わりながら、細長い囲炉裏のあちこちで話に花を咲かせます。
〆の鍋には、本日登場したお肉がすべて入っていたそうです。味噌仕立ての鍋は、たっぷりのセリとキノコも入り、すいとんで締めくくられたようですが(画像を見る限り)、わたしが口にしたのは猪だけ(涙)。
この話が伝聞なのは、争奪戦が起こったのではなく、ましてや量が少なかったわけではありません。(鍋にまだまだ残るほど、量はたっぷり!) それまでに飛ばしすぎて、大容量を誇る鉄の胃袋がさすがにギブアップしてしまっただけなんです(涙)。かなり酔っていたこともあり、舌に残る記憶はただただ、この鍋がじんわりとからだにしみいるように、とてつもなく美味であったことだけ・・・食いしん坊一生の不覚?! 以前、名宿「美山荘」で、「冬は熊。脂が多いので網焼きが旨いんですよ」と聞いて以来、熊に憧れ続けていたわたし。次回は必ず熊に会えるよう、そして最後の鍋までしかと堪能できるよう、おなかと相談しながら楽しみたいと思います。
この冬中に再訪は、決定!






