おもちとの時間を最優先したいので、残業や飲み会を避けるべく、院長にも事情を説明しました。
お金が好きな院長は、
「それ、いくらかかるんですか?」
とばかり聞いてきます。
別に隠す事ではないので答えていると、
「新しい子を買った方が経済的ですよ?
何百匹も買えるじゃないですか。」
なんて言ってきます。
おもちが苦しそうで辛いと言えば、
「苦しそうな顔するんですか?(ネズミが?)」と…。
「先生のその馬鹿にしたような笑い方が嫌いです。」
と、冗談めかして本音をぶつけましたが、実際悔しさと腹立たしさと悲しさで、どうにかなりそうでした。
院長の言う事は、間違っていません。
同意見の人が大多数を占める事も知っています。だからこそ、おもちがうちの子になった訳ですし…。
それでも、私はおもちに、できる限り人に近い治療を受けてもらいたいと思います。
人ならば心臓肥大には手術で対応できますし、おもちがもし人ならば、最初に病院へ行った時ならば手術が受けられる状態だったでしょう。
人でないから、おもちは助からないのです。
何千万という手術代を募る募金活動に
「あきらめて新しい子を産めば?」という意見はあるのでしょうか?
院長のお子さんがそうなったら、院長はどうするのかな?
動物と人の医術にある差が埋まる日なんて来るのかなあ…?
経済観念のない馬鹿な親を、おもちが久しぶりに出迎えてくれました。
それだけで、充分幸せです。
明後日になれば、本格的な酸素室が手に入ります。
おもちが楽になるのなら、それは私にとって何より有効なお金の使い方なのに…
仕事へ行くのが憂鬱です。
