駐韓大使が帰国=釜山・少女像の対抗措置

韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦を象徴する少女像が新たに設置されたことへの対抗措置として、長嶺安政駐韓大使と森本康敬釜山総領事が9日、それぞれ一時帰国した。

 長嶺氏らの日本滞在は数日間となる見通し。安倍晋三首相や岸田文雄外相に状況を報告し、今後の対応を協議する。

 長嶺氏は9日午後、羽田空港着の民間機で帰国。これに先立ち、ソウルの金浦空港で記者団に「少女像設立は極めて遺憾だ」と改めて強調した。森本氏は同日午前に成田空港に到着した。

 少女像はソウルの日本大使館前に続き、釜山の総領事館前に昨年12月末に設置された。これを受け日本政府は今月6日、慰安婦問題に関する一昨年末の日韓合意の精神に反するとして、大使と総領事の一時帰国に加え、通貨スワップ(交換)協議の中断や日韓ハイレベル経済協議の延期などの対抗措置を発表した。

 韓国メディアによると、柳一鎬副首相兼企画財政相は8日、与野党議員らに「外交問題が経済的な影響を与えるのではないか」と懸念を示した。
 
最終更新:1/9(月) 15:33