ネットで買った腕時計のバンドの調整をしようとした。
自分で簡単にできるかと思っていたら・・・。
その時計は難しかった。
無理してやって、新品に傷つけるのもなんなので、街の時計屋さんへ。
その店で買ったわけでもないのにやってくれるだろうか。
そもそも「この時計はウチじゃできません」と断られるのじゃないだろうか。
無機質に「1週間お預かりします」程度で済めば良いけど。
不安がある中、初めての店に入ると・・・。
出迎えてくれたのはおとぎの国でジンジャークッキーを焼いてそうな人の良さそうなおばさん。
続いて奥からジャムおじさんのようなご主人。
この時計のバンドを、これくらいにしたいのですけど。
「はい、座って待っていてくださいね」
ジャムおじさんは作業台に向かい早速作業。
一度奥にさがったジンジャーおばさんが「どうぞ」と出してくれたのは、小さな紙コップに入れた冷たいお茶。
なにここ?本当におとぎの国??
周囲には色々な時計が並び時を刻んでいる。
チクタクチクタク ボーンボーン
大変だ、遅刻する!
白ウサギが飛び込んでくる
それを追うのはチクタクワニ!
え?チクタクワニが追うのはフック船長じゃなかった?
チクタクチクタク ボーンボーン
時間泥棒がやってきた
でも大丈夫
こっちには亀のカシオペがいるもんね
千年保証のゼンマイロボのチクタクは
ハーマイオニーが持ったタイムターナーを探してる
チクタクチクタク ボーン・・・
「はい、できましたよ」
目の前にはジャムおじさん。
あっという間に作業は終わって、外したバンドの部品は小さなビニールの中。
「もし合わなかったから、レシート持ってきていただければ再調整しますから」
なんか・・・持ち込みですぐに作業してくれて、お茶までご馳走になって、ほっこり気分。
ちょっとした幸せな時間でした。
もしかして・・・本当におとぎの国の時計屋さんだったんじゃ・・・。
明日行ったら店がない、なんてことは、、、ないよね、きっと。