気づけば僕も
歳を重ねて
あなたを見上げていた日々より
見守る時間が増えました
施設へ向かう道の途中
夕暮れの空を見るたび
幼い頃の帰り道が
胸の奥で手を振るんです
母さん
あなたは覚えていますか?
熱を出した夜
朝まで眠らずに
額へ触れてくれた手のことを
叱られた日も
夢を語った夜も
いつでも最後は
僕の味方でした
畦道を歌いながら
手を繋いで買い物にも行ったね
今はシワシワになった手
小さくなったその背中に
そっと毛布を掛けながら
守られていたのは
ずっと僕だったと知りました
ありがとう…
何度伝えても足りないほど
あなたにもらった愛で
僕はここまで生きて来ました
春の風が吹くたび
あなたの優しさを思い出します
名前を呼ぶ声が少し遠くなっても
あなたが母であることは
この命から消えたりしない
帰り際眠るあなたの手を握ると
幼い僕へ戻ってしまうんです
強くなれと
背中で教えてくれた人
泣くなよって
笑ってくれた人
母さん
92年という長い時間
本当にお疲れさまでした
そして今も
生きていてくれて
ありがとう…
もしいつの日か僕の声が
あなたの記憶の海に届くなら
どうか安心してください
あなたが命をかけてくれた愛は
ちゃんと僕の中で
生き続けています
だから…
だから…もっともっと
長生きしてください
母の日に
心からの感謝を込めて

※Imagesong
