「吟遊詩人ビードルの物語」と一緒に

移動図書館で借りていたのが

これ!


「鹿男あをによし」


ドラマで放送があったのを

すでに見てるんですが

当時、すっごく話題になっていて

原作が気になりながらも

ついつい、今まで読んでなかったんです。


これを読もうと思ったのも

ひとえに・・・

「鴨川ホルモー」を読んで

万城目ワールドのとりこになったからに

違いありません(笑)


この方の独特の会話の流れが

結構好きです。


丁寧にかぎかっこ(「」)を使って

互いの会話を書くのではなく

文章の中で「○○と言ったら▽▽と言われ・・・」

なんて言う風に表現するあたり。


会話と主人公の感情とが

同時に表わされていると

物語の流れ自体が

かなりユニークに感じます。


私は・・・ですけどね(笑)



この物語は

長月(今で言う9月)というタイトルから始まり

神無月・・・というタイトルの10月を中心に話が進み

霜月・・・というタイトルの11月でエピローグと言う作りになっています。


この方独特の京都や奈良などの

歴史が見事に折り重なり

千八百年の歴史を生き続けている

神の使い「鹿・狐・鼠」の物語も

また話をグッと奥深いものにしてると思いました。


主人公は題名通り男性です。


普段は神様が頭を押さえつけていて

尻尾を封印されている地下の大ナマズが

60年に一度、神様が出雲にあつまることで

各地を留守にする神無月に「鎮めの儀式」をすることで

人間たちは日々、災害から守られて生きているという

設定のお話です。

その儀式も千八百年続けて来ているらしく

毎回順番に儀式を執り行っているのが

京都の狐、奈良の鹿、大阪の鼠だという。


その儀式の年になると

神から定められた人間を使い

儀式をとりおこない

地震を起こす原因である地下に眠っている大なまずを

しっかり静める話なんだけどね。


簡単に書けばこんな感じです(笑)


ですが、この儀式をするのは

暦の中で神無月の満月の夜と

決められているらしい。


しかも、今回選ばれたのが

東京の大学院で研究をしていた助教授かな?

少々神経衰弱気味の頼りない男性。


大学で失敗をしたことで

左遷されるかのごとく

教授から奈良の知り合いの大学の

産休教師を強引に頼まれて

しぶしぶ赴任することから始まる。


この物語をテレビで放送したとき

主人公の、この先生の隣の席になる

教師の藤原と言う人物は独身女性で

ちょっとした恋愛模様も取り込んだ話になっていた。


しかし、

原作で隣に座ってるのは

25歳の男性で既婚者。


その人がかりん糖を体にいいからと食べるのを

いつも貰って一緒に並んで食べてることから

生徒たちに「かりん糖兄弟」と呼ばれるようになってる始末(笑)

ドラマの中の女性となった藤原さんも

かりんとうを食べています♪

そして、読み応えが出てくるのは

その先生が鹿に話しかけられるあたりから!


「神無月だよ。先生」


と、鹿に声をかけられた先生は

ビックリして逃げ出す。

しかし、その後その鹿から話を聞き

自分が鹿の運び番だと告げられる。


そこからこの先生の苦労が始まって行くんだけどね。


物語がちょっとしたミステリーっぽくなっていて

スムーズに進むはずだった儀式が

”目”と言う鎮めの儀式に必要なものを

狐から鹿に渡される途中で

ネズミの悪戯心が原因で行方不明になり

出てこなくなるから・・・さぁ大変!!


物語の流れをドラマを見てたことで

殆ど解ってるんだけど

流石だね!


原作では、怪しい人物は

その時々でちゃんと反応をしていることを

細かく書いてくれてる。


「この人が怪しいよ!」って(^◇^)


逆に怪しいんだけど関係ない人は

きわどい話が出てもわれ関せずで

反応が薄いことを細かく教えてくれてる。


そうやって読者に解りやすく書いてるのが

私は気に行った♪


なかなか面白くて、暇があれば続きを読んでたんだけど

昨日になって


「あっ!明日返すんだった」


っと思いだし、

3分の2ほど読み残してたのを

夜に一気に読み切った(笑)


何だかドラマの時よりも

読み終わった後のそう快感が

なんとも言えなかった。


ほぼ、ドラマは原作を忠実に再現してたことがわかったんだけど

それでもやはり・・・

原作の方がジーンとくる♪


不思議だね~(^-^)


やっぱり私は、万城目さんの本は

好きだなぁ(*^_^*)

他にもあれば借りて読もうと思います^^


その前に血液型の本借りなきゃね(笑)