映画はまだ見ていません。

でも原作を読み終わりました☆


この物語を読む前に

「ホルモー六景」を読んでいたんで

至る所で


「あ~ここのこれが、六景のあの短編になるんだ」


と感動しっぱなしだったから

とっても楽しく読めました☆


物語は最初からは全部を明らかにせず

サークルに入ってからも

ホルモーをやって行くうちに

徐々に明らかになってくる

恐ろしい現実(笑)


なんて書くと

心霊ものとかホラーものとか

思われそうだけど

そうじゃない。


だけど、鬼を使ってする競技なだけに

何かに足を突っ込んでしまった感は

最初から最後まであったりする。


ホルモーという

言葉が一体なのかというのが

主人公の気持ちの中に少しずつ出てくるんだけど

最後まで飽きさせない流れになってます。


そしてこの物語は

”一目ぼれ”

がキーワードだったりする。


一見、物語に何の関連性もないような

この”一目ぼれ”というキーワードは

後半威力を増してくる(笑)


そしてホルモーという

各大学のサークル同士で やる競技が

1000年も昔から続いてるものだというのは

前回の「六景」の感想を書いた時に

触れてるから覚えてる人もいるかもしれないんだけど


これね・・・

これだけ長く続いてること自体にも

意味がある。


と、私は読みながら思ったりしたんですよ。

もちろん、本の中にそうとは書いてないんですけどね。


ココからはいつもの通り

ネタばれを含めた記事になりますから

まだ読んでない方は結末や内容が丸わかりになっちゃうといけないので

スルーして頂きたく・・・申し訳ございませんm(_ _)m




今回、この作品が一作目だと

ハッキリわかった☆

「六景」とこの作品のどっちが前作なんだろうって

ずっと疑問に思ってたから一つ解決(*^^)b



「鴨川ホルモー」では、「六景」では書かれてなかった

ホルモーの説明が事細かくされていたのよ。

”ホルモーに関する覚書”って言う

ルールブックのような本すら出てくるし

何よりも、主人公の安倍という青年が

どう言ういきさつでサークルに入ったのか・・・

また、なぜホルモーをするようになったのか・・・

どんな風に「六景」の人たちが繋がっていたのか・・・

それらが明らかになって行く。


しかし!!


単に明らかになって行くだけなら

単なる平凡な小説にすぎないよね。


この小説が凄いなって思うのは

ホルモーというものに興味を持って

読み進めてる読者を最後まで

その興味を切らせないために

主人公の安倍が遭遇する出来事や

登場人物の個性的な言動に

釘づけにさせているとこ。


安倍達、大学の一回生は

京大青龍会というサークルに入り

ホルモーをするため、吉田神社に行って

代替わりの儀式のようなことをするんだけど

これが・・・・

昔懐かしいレナウンのCMで

「レ~ナウン レナウン娘がお洒落でシックなレナウン娘が~♪」

っていうのがあったでしょ?

あれを歌いながら踊り、裸になると言うもの(笑)


最初は何でそんなんするのかと思うと

その儀式が終わると”何か”が代替わりを認めてくれて

鬼たちが新しい1回生にも見えるようになるのよ。

それで初めてホルモーをするための

訓練に入れるらしい。


ず~っと後でわかるんだけど、

どうも、その歌を歌い踊る姿を見て

鬼たちが大笑いして喜ぶらしい・・・・(笑)



そうやって、

そんな安倍目線の物語が続いてる中

安部の日常に飽きたころに(笑)

ホルモーの競技が始まり、

どういったことをやりだすのかを知ることとなる。


競技は簡単で、各大学10名が一人100匹の鬼を

鬼語を使って動かし、鬼同士の戦争のようなことをさせる。

戦争って言うのはあながち

的外れな例えじゃないと思ったのは

前線で戦うものもいれば後方でバックアップするもの居て、

最後尾には衛生兵ならぬ、補給部隊という

鬼のパワーが弱くなった時に食べさせるレーズンを

鬼たちに運ばせる役目をもったものが控えてる。

そして勝敗は、相手チームの鬼を全滅させるか

リーダーが降参を告げるかのどちらか。

またちゃんと違反事項もあって

競技中に対戦相手同士が互いの体に

触れ合ってはいけないとある。


で、ホルモーがわかって「ほぉ~」と一息つくと

ホルモーで使う鬼(一人につき100匹)が

競技中に全滅すると、自分の意に反して


「ホルモォォォォーーーーーー!」


という、腹の底から肺にある空気を

押しだしたようなすさまじい雄たけびを上げて

しまうらしい。

そこから競技名はついたらしいが

その意味を誰も知らない・・・・(笑)



で、ホルモーの競技が始まったと思いきや

早々にホルモーと叫んだ安倍の友達でもある

高村がいきなり音信不通になり

次に会った時には

ちょんまげ姿へと変身していたり(笑)


この現代の日本で、頭頂部を剃りあげて

ちょんまげにするんだよ。

何でちょんまげ?(* ̄m ̄)プッ


って風に、次から次へと物語は進み

全く飽きさせません!



後から後から解ってくる事実に

目の前で起こる謎の出来事。



それら全てをクリアするためには

ホルモーに勝たなきゃいけない!


というストーリー☆


簡単に説明してるつもりが

むっちゃ長くなってる。


ましてや、まだ書き足りないことがある。

なんと説明が下手なことか(^^ゞあはは。

全部を書こうとするから行けないと思って

はしょってるんだけど、長いし(笑)


だけどね。

「六景」と交差しながら読みすすめて

ホルモーとはどんなものか

ってのを知って行くにつれて

専門的な陰陽道の話も出てきたり

主人公が安倍っていう名前も

意味があることだったりする。


そもそも、この競技の最初にかかわったのが

あの、「安倍晴明」だと言うんだから

関連がないはずがない!


50年に一度起こる出来事を

この物語でも主人公の安部が

自ら無意識にやってしまうんだけど

50年前にも同じことをした者が居て

その人も安倍だと言う。

またその50年前にも同じことをした人が居て

それも安倍だと言う・・・。

同じ安倍・・・安部でも、阿部でもない

安倍!

そして、そのホルモーは必ず

「鴨川ホルモー」と名がついてるらしい。

ここにも意味があるんだろうね~


どこをチョイスしても隙がないほど

ぎっしり詰まった物語だと思いました。


読み終わったとき、

人知れず行われるホルモーを通じて

大学生たちがさまざまなドラマを繰り広げている中で

やはりそこは青春を横臥してるところが

さっぱりしていて気持ちがいい☆


とくに、ラストのあたりの

サークル仲間で緻密な計画を立ててホルモーをする

凡ちゃんと言う女性も独特のキャラクターで面白い。

この凡ちゃんと安部のからみは笑えるし、切ない。

何よりもいい関係だと思えるしめくくりとなってる。


凡ちゃんって、とってもキャラクター的に

好きなんだ~

安倍を最初から呼び捨てにして

冷たく話したり、完全無視を決め込んだりするのを

安倍が接しにくそうに受け答えしてる場面が

結構好きだったりする。


だけど、そんな風に色々と書きすぎても

いけないから

この辺で終わりにします。

まとまりのない文章で申し訳ない・・・


出来ることなら早く


映画を見たいです(笑)


意味がよく解らなかったって言う

ご批判もご遠慮ください。

読んだ本を勝手気ままに書きたいだけなんです(^_^;)

お許しを~・・・