今日、職場のパートのおばちゃんと大げんかしました。


原因は、俺が作った製品をおばちゃんが検査してたら不良が見つかったんだけど、それをおばちゃんは俺に報告しないで、勝手に直して出荷してしまったから。


ま、製造業シロートのみなさんは、ん?何がいけないの?って思うかもしれませんね。


親切に不良を直してあげたんだから、いい事してるじゃん、と。


違うんですよ。


製造業ってのは、品質は絶対に守らなければならないんです。


品質が落ちたら、取引先との関係は一瞬にして崩れ落ちます。


それまで少しずつ積み上げてきた信頼が、本当に一瞬にして全て消え去るんです。


それくらい、不良を出すというのはあってはならないことなんです。




おさらい。


おばちゃんは、俺が作った製品をチェックしてたら、不良を発見した。

本来それは、俺を呼びつけて、「ここできてないから直して」と俺に言って、俺に不良箇所を確認させて、俺に不良を直させなければならないんです。


でもおばちゃんは俺を呼びつけずに、勝手に不良箇所を直して出荷してしまった。




これでは不良はなくならないんです。


勝手に不良を直しちゃうと、俺自身は不良を作っているという感覚がないまま、次の組立をしてしまう。


そうしたら、俺はまた同じ不良を出すんです。


だから、不良を作ってしまった時は、ちゃんと事実を確認させて、再発防止策を考えた上で課長に報告して、それからやっと次の組立に入らないと。


それがきちんとできていなかった。


それが俺は我慢ならなかった。


ちゃんと俺に報告しろ。


ちゃんと俺に責任を取らせろ。


ちゃんと俺に反省させろ。


ちゃんと俺を叱れ。


じゃないと、また同じ不良を出してしまう。




20分以上、お昼休みに口論をしたが、最後はおばちゃんは俺の言いたいことを理解してくれた。


俺は決してそのおばちゃんのことが嫌いなわけではない。


だから、自分の主張が受け入れられれば、もうわだかまりも何もない。


その後は、口論なんか無かったかのように普通に冗談話で笑い合いました。




これが本当の仕事仲間のあるべき姿。


守らなくちゃならないことは、妥協してはいけない。


だから時には、強い口調でいうこともある。


だけど、それは決していがみ合っている訳ではない。


全ては品質を、会社の信頼を守るため。


みんなの仕事を守るため。


みんなが笑って毎日仕事ができることがずっと続くようにするため。


そのために、必要なことだったから。


信念というのは、誰に何を言われようとも、決して曲げてはならない。


それが製造業というものなのです。