国家の安全保障をイデオロギーで論議する国会議員

論点は一つ「国民の生命と財産を守る為に必要か」だけです。

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集団的自衛権巡り各党が議論
(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140518/t10014530601000.html)

NHKの「日曜討論」で、集団的自衛権の行使容認を巡って、自民党の石破幹事長は必要性を改めて強調したうえで、20日から始まる与党協議では、結論の時期を区切らずに丁寧に議論する考えを示したのに対し、公明党の井上幹事長は、「ハードルはかなり高い」と述べ、慎重に議論する考えを示しました。

自民党の石破幹事長は集団的自衛権について、「『行使できない』と言っているのは、世界中で日本だけだ。『あなたがやられたら私は何もしないが、私がやられたら助けに来て』と言っているたった1つの国だ。あちこちで領土を巡る紛争が起き、アメリカの力が落ち、中国が軍事力を拡大し、長距離ミサイルに核を搭載しようという国が着々と開発を進めている。正面から憲法論、安全保障論などを議論したい」と述べ、行使容認の必要性を改めて強調しました。
そのうえで石破氏は20日から始まる与党協議について、「結論が出るまでやる。見切り発車はしない。丁寧に進め、どんな反論にも答えられるようにしなければならない」と述べました。

公明党の井上幹事長は「集団的自衛権の問題で、政権が代わったら憲法解釈がころころ変わるような法的安定性を欠くことがあってはならず、本当に慎重な議論が必要だと思っていて、ハードルはかなり高いというのが実感だ。有識者懇談会の報告書で、集団的自衛権の行使をわが国の安全保障に重大な影響を及ぼす可能性がある場合に認めるとしているのは基準になっておらず、国民の理解を得られないと思う」と述べ、与党協議で慎重に議論する考えを示しました。

民主党の大畠幹事長は「有識者懇談会の報告書の内容のすべては否定しないが、憲法解釈の変更につながることを、与党だけの話し合いで、意見が一致すればいいというわけにはいかない。時の政権が必要最小限度と定義して集団的自衛権を行使できるようにするのは憲法解釈が、まるでゴムのように広がったり縮んだりして、大いに問題だ。どうしても集団的自衛権の行使を容認したいならば、堂々と憲法改正を打ち出していくべきだ」と述べました。

日本維新の会の松野国会議員団幹事長は「有識者懇談会の報告書は、われわれの見解と極めて近い。アジアで緊迫した状況が続くなか、国を守るため自衛権に関する憲法解釈を変更することは問題なく、野党も交え国会で徹底的に議論すべきだ」と述べました。

みんなの党の水野幹事長は「自衛権を個別的とか集団的とかに区分して解釈してきたこと自体、ゆがんだ歴史だ。自衛権は行使できるものであり、どう限定的に行うかは憲法の解釈ではなく法律で縛るべきで、国会論議が極めて大切だ」と述べました。

共産党の山下書記局長は「非現実的な事例を持ち出して集団的自衛権の行使を認めれば、イラク戦争のような戦争でアメリカ軍と一緒に武力行使することになる。安倍総理大臣は母親や子どもを守るためだと言うが、若者に血を流させてしまう」と述べました。

結いの党の小野幹事長は「集団的自衛権の行使を巡る議論自体は排除しないが、具体的事例の中身を見極めなければならない。日本の防衛に必要不可欠かという視点で行使するかどうかを考えなければ平和憲法を無にする可能性がある」と述べました。

生活の党の鈴木幹事長は「個別的であれ集団的であれ自衛権は持っているが、攻められたときや安全が侵されそうなときしか行使できない。集団的自衛権を何が何でも認めないわけではないが、憲法解釈を変えるのではなく、改正すべきだ」と述べました。

社民党の又市幹事長は「長年の国会論議などで歴代内閣は集団的自衛権の行使は許されないとしてきており、この解釈は憲法そのものだ。行使を容認したいなら憲法改正を提起すべきで、内閣が恣意(しい)的に解釈を変えることは許されない」と述べました。[NHK NEWSWEB]