今日で、本年1月28日に天皇陛下をお迎えして開会式を行った
「第183回通常国会(常会)」が会期延長なく150日間で閉会した。

日本国憲法(41条)において「国会」は「国権の最高機関」であり、
「国の唯一の立法機関」とされている。
また(43条1項)では「国民の代表機関」としての性格も有するとある。

最高機関であるから国民に対して国政全般(行政等)の責任を負っているのだ。

これだけ、世の中の流れが速くなった現代に、
毎年1月に召集される、会期150日間の「通常国会」(1回は延長可能)と
内閣が臨時に召集する又は、衆参いずれかの議員の4分の1以上の要求で
召集される「臨時国会」、さらに
衆議院の解散による総選挙の後に召集される「特別国会」(延長は2回まで)
の開催で、事足りているのであろうか。

確かに国会を開催すると、国会議員だけではなく
各省庁の官僚も出席しているので、それでなくとも激務である一般官僚たちの
休日の問題もあるかもしれないが・・・

2010年の国会開催日
第174回(常会) 平成22年1月18日~平成22年6月16日(150日間)
第175回(臨時会)平成22年7月30日~平成22年8月6日  (8日間)
第176回(臨時会)平成22年10月1日~平成22年12月3日 (64日間)
                      合計 222日間
2011年の国会開催日
第177回(常会) 平成23年1月24日~平成23年8月31日(220日間)
第178回(臨時会)平成23年9月13日~平成23年9月30日 (18日間)
第179回(臨時会)平成23年10月20日~平成23年12月9日 (51日間)
                      合計 289日間 
2012年の国会開催日
第180回(常会) 平成24年1月24日~平成24年9月8日 (229日間)
第181回(臨時会)平成24年10月29日~平成24年11月16日(18日間)
第182回(特別会)平成24年12月26日~平成24年12月28日 (3日間)
                      合計 250日間
当然、この間の土、日、祭日は、開催していない。
これら会期は、全て「国会法」に定められている。

未曾有の震災と国会議員自らが言った「東日本大震災」のあった
平成23年(2011年)でさえ、75日間も国会が開催されていない日があるのだ。
そして結果は、予算付けや法的対応の遅れで、復旧は遅れに遅れた。

会期が途切れる問題は、これだけではない。

唯一の立法機関として定められている国会だが、
会期終了時に審議中の議案は、一定の手続きを取り継続審議としなければ、
廃案となる事だ。
また、会期中に議決に至らなかった案件は、後会に継続しない事とされている。
これも「国会法」に定められているのだ。

これにより、各党が自らに都合の悪い法案は、審議のテーブルに乗せることなく
棚上げにし、会期が終わるのを待ち、廃案にする。

本日も野党が法案審議を拒否した為、政府提出の重要法案が廃案となった。


国会議員定数や選挙制度などの国会議員自身に関わる事も同様に、
自らの事を自らが審議する事になるので、党利党略や私利私欲だけの議員達が、
改善出来るとは思えない。

国民は情報収集に努め、正しい目と姿勢で議員を選び投票しないと、
いつまでもこの様なことが続いて行くだろう。