2013年天皇杯2回戦 カマタマーレ讃岐戦レポ | umibonzのスポーツめぐり旅

2013年天皇杯2回戦 カマタマーレ讃岐戦レポ

[日時] 2013年9月8日(日)16:03KO @フクダ電子アリーナ
[天候] 雨
[入場者数]3,606人
[主審]今村 義朗 [副審]武田 光晴 作本 貴典
千葉讃岐
前半
3後半
スタッツ千葉讃岐
シュート119
CK57
直接FK2515
間接FK54
オフサイド5
4
--------------
--ケンペス-森本  
--------------
-谷澤-町田
--------------
---大介-勇人----  
--------------
-峻希-キム-竹内-米倉-
--------------
------拓生------
--------------
<控え>
SUB:岡本
SUB:隆雅
SUB:大岩
SUB:佑昌
SUB:健太郎
SUB:兵働
SUB:大塚

[得点]
17分 ケンペス①
23分 米倉 恒貴①
57分 佐藤 勇人①
64分 高橋 峻希①
88分 佐藤 勇人②

[交代]
62分 ケンペス → 佐藤 健太郎
70分 伊藤 大介 → 兵働 昭弘
81分 谷澤 達也 → 鈴木 隆雅

[警告]
66分 佐藤 勇人 ①

<1点目:17分ケンペス>
前線からのディフェンスを続けたケンペスが相手ディフェンダー波夛野からボールを奪いあっさりGKと一対一に。落ち着いてゴール右隅に流し込んだ。

<2点目:23分米倉>
左サイドでボールを回していたところから、大介が相手DFとDFの間に強烈なスルーパス。米倉がそこに反応しGKと一対一へ。相手GKがクリアしようとしたら米倉の体に当り、そのままゴールに吸い込まれた。

<3点目:57分勇人>
左サイドのセンタラインでボールを奪った峻希が谷澤へボールを預ける。谷澤がドリブルで時間を作ったタイミングで町田が追い越す動き。そこに谷澤がスルーパスを出し、町田が裏へ飛び出る。バイタルエリアを完全にえぐった町田がアウトサイドでセンタリングをいれ、勇人がヘッドで右隅のネットを揺らす。

<4点目:64分峻希>
左のCK。大介が間合いを取っている間に、峻希がするすると上がってくる。大介は峻希にパスを出し、峻希はドリブルで内に切り込んでミドルシュート。これが左隅に突き刺さった。

<5点目:88分勇人>
右サイドでボールを奪い、カウンター。森本がくさびのボールを受けて、オーバーラップする米倉にパス。米倉はDFと一対一になるが、ドリブルで突破し、マイナスのクロスを勇人がゴールに押し込む。

【超私的採点】

【GK : 21.大久保拓生  6.0】
今季初先発も無難な対応。最後のアンドレアのシュートのシーンのみ危なかったが圧力をかけてことなきを得る。

【CB :20.キムヒョヌン 5.0】
空中戦では完全勝利をおさめていたが、ボール回しの面でやはりぎこちない部分が多かった。パスのテンポが悪く、GKに戻すシーンはもったいなかった。

【CB : 3.竹内彬  5.5】
相手の攻撃に工夫がなかったため、無難な対応はできていた。攻撃面では相手のプレッシャーがないときに落ち着いて米倉にロングサイドチェンジを行い、チームのアクセントを作っていた。

【LSB:33.高橋峻希 6.0
攻撃面では谷澤とのコンビネーションが冴え渡り、コーナー付近まで相手をえぐることに成功。今日は特に思い切りがよく、その結果が4点目のシュートにつながった。

【RSB;11.米倉恒貴  6.5】
マッチアップしたアンドレアに対人でほぼ勝利。フィジカルの強さを見せつけるとともに、攻撃的なポジションを何度も取って相手の左サイドをずたずたにした。5点目のアシストもそうだが、森本が入り込むタイミングでアーリークロスを入れた前半3分のシーンも見事だった。

【DMF:8.伊藤大介  5.0
格下の相手とはいえ、縦パスの精度が悪く、ボールロストするシーンは比較的多かった。セットプレイは何度となく惜しいシーンを作っていたが、ゴール前に飛び出したシーンは思い切りよくシュートを打って決めてほしかった。

【DMF: 7.佐藤勇人  7.0】
往年の勇人が戻ってきた。なんどとなくオーバーラップを重ねて相手のマークは完全に混乱。3点目、5点目ともにフリーランニングを重ねたことによる成果。この勇人が戻ってくると非常に頼もしい。

【RMF:28.町田也真人 7.5】
いろいろ意見が分かれるかもしれないが、今日のMVPは町田だ。90分間持ち前の豊富な運動量でいろいろな所に顔を出し、前半はリンクマン的な役割をしたり、後半、ケンペスが交代してからはトップのポジションに移り、佑昌的役割を演出し何度となくビッグチャンスを作り出した。相手の能力もあるが、3点目のような役割ができるのであれば、素晴らしいチョイスに今後なっていくかもしれない。守備も献身的に走っており、素晴らしいアピールができたのではないか。

【LMF:39.谷澤達也 6.0
森本の存在によって、ビルドアップの起点だけでなく、アタッキングサードで仕掛けられる存在として機能。特に3点目のドリブルは谷澤の真骨頂でありひさびさ谷澤らしさを見ることができた。

【FW:37.ケンペス 6.0
涼しくなってきたからか、前線から積極的な守備をみせてくれた。結果1点目につながっている。相変わらず周りとの連携が悪くてボールロスとする場面は目立ったが、今日のような相手であればそこも目をつむるしかないか。

【FW:30.森本 貴幸 6.0
前半3分のヘディングは決まっていてほしかったが、全体的に次第点ではある。ただ、孤立してドリブルしてボールを取られるというシーンは多く、そこは周りとの連携不足は感じた。ただフリーで前を向いてボールを持った時は非常に可能性を感じる。今後も楽しみなことは間違いない。

【SUB:16.佐藤健太郎 5.0】
個人的には健太郎を入れた意図がいまいちわからなかったが、正直攻撃が停滞した。若干押し込まれていたということなのかもしれないが、攻撃面での連携を高めるためには別のチョイスでも良かったのでは。健太郎自身のプレイは無難ではあったが、新たな可能性は見いだせなかった。

【SUB:10.兵働昭弘 5.0】
右サイドで入ったが、なかなかいいシーンでボールをもらえず、決定的なシーンは作れなかった。少し気負いが見られる部分が逆に心配。

【SUB:27.鈴木隆雅 5.5】
少ない時間ながら持ち味を発揮し、積極的にシュートを打っていった。こういった積極性はジェフの選手に足らない部分なので、見習ってほしいところ。

【鈴木監督 5.5

 天皇杯と言えばジェフが苦手な大会だったが、近年は無難な戦いができてきている。相手はこちらをリスペクトするというよりも、今やっているサッカーを正攻法でぶつかってきたため、多少やりやすい部分はあった。やはり個の力では圧倒的アドバンテージがあることを証明したゲームであった。特筆すべきは勇人と米倉。格下相手の場合はあれぐらい攻撃的に言って、相手を後ろに下げる戦い方をしてもいいことを証明したのではないか。

 また今日の収穫は町田の存在。相手が讃岐ということを差し引いても、いろいろな可能性を感じるプレイヤーだった。何よりもベースに運動量があることが頼もしい。チームで必要なことをしっかり理解してくれれば、それに合わせてボールをはたいたり、裏に抜けるプレイヤーとなったり、ラストパスを出せる選手でもある。一人で、大塚と佑昌とナムスンウ的役割ができるかなりポリバレントな選手だと感じた。町田の頻繁なポジションチェンジは相手のマーキングを混乱させていた。今後貴重な存在かもしれない。

 森本の存在はやはり新たなオプションを与えていることを感じさせる試合でもあった。森本がしっかり走れる前半の25分ぐらいまでは、ジェフがダイレクトパスでポンポンつなぐこともできたし、しっかりビルドアップするときは森本とケンペスが近い位置でパス交換をして全体を押し上げることもできた。ただやはり得点は見たかった。今後の出来に期待だ。

 アビスパ戦に続きこの試合でつかんだ勢いをJ2の残り10試合にぶつけてほしいところ。明るい材料が増えており、レギュラー争いは再び激化していると言えるだろう。あきらめず、昇格に向けた調整を期待したい。


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