画像はイメージです
それはひとけのない山道だった。
前から一人の男が歩いてくる。
振り返ると後ろからも一人男が近づいてきた。
私の顔をじっと見る男のしぐさから
違和感を感じ取り一瞬身構えた。
わざと崖側により、よけるそぶりをした。
その瞬間、男は私を追い詰めたと思い
二人同時に私に襲いかかった。
その一瞬を見逃さずに
ふたりの間をすり抜け、走って逃げた。
あまり遠くまでは逃げられないかも・・
そうなったら同じ手は使えない。
手ごろな木の棒を見つけ応戦しよう・・
そう思った瞬間・・・
目の前にエレベーターが!
(おいおい、山の中だぞ・・)
エレベーターからザックを背負ったハンサムな山男。
私はすかさず
「ねー、
変な人たちが追いかけてくるの~」
と、彼の連れを装って腕を組んだ。
走ってくるふたりの男の姿を見て
察してくれたハンサム山男は
そのまま連れの振りをしてくれて
ふたりの男はその場から
ばつの悪そうな顔をして立ち去っていった。
・・・という、とっても都合の良い悪夢。