行った日は、2021年10月6日(水)から16日(土)の11日間です。
走行距離は全行程約1,914kmになります。
久々の車旅です。約2年間待ちました。コロナで緊急事態宣言も出された状況で移動も自粛が求められましたので忍耐と感染予防に努める毎日ででした。やっと緊急事態宣言が解除されたこととワクチン接種が終わりましたので、そろそろ行動しても大丈夫かなと思い出かけることにしました。
今回、旅先に選んだのはタイトルに書いた通り東北三陸海岸を中心に釣りや美味しいものを戴こうと思い旅立ちました。(もうすぐ寒くなる前に行っとこうかな?とも思いました)
三陸海岸の印象は元々リアス式海岸なので良好な釣り場が多いのではないだろうか?などと勝手に想像し、どんな大物が釣れるだろうかなど妄想を膨らませながらハンドルを握ります。
向かう途中でチョット寄り道で那須塩原市を通るので、温泉が有名。温泉はやっぱり白濁した酸性の硫黄泉がいいなと思い調べると、ありました。奥塩原の新湯温泉というところが白濁の湯が出る温泉ということ。ここは数件の温泉宿が有り日帰り入浴もやっているということでしたので、この中の白樺という温泉旅館を目指して出発です。現地到着が15時30分過ぎになり目当ての温泉旅館に行くと、コロナの影響で日帰り入浴の時間を午後4時までとして早めていてもう時間がない。するとここの女将さんらしき人が外湯なら18時まで開いているから、そっちへ行ってみては?と言われ、更に一番近い外湯は混浴だと。せっかくここまで来たからにはと思い、3つある外湯の中で一番近い「寺の湯」に行きました。
入口のポスト風の箱に300円を投入しドアを開けると、昔風脱衣所に趣がある湯舟に、お湯はもちろん白濁の湯で早速お湯を頂戴しました。硫黄の匂いのするいいお湯で、あったまるし肌もつるつるです。この時の入浴客は茨城県から来たというおじさんと私の2人のみでしたが、お湯は最高に満足でした。今日は既に夕方になりましたので、道の駅「那須高原友愛の森」でゆっくりです。
今日は福島を目指します。栃木県から県境を越えて福島県に入り白河へ。そのころ既に11時頃だったので、そうだ・白河ラーメンを食べようと思い一番有名な「とら食堂」に行ったところ既に多くの人がお待ちになられて、私は40分待ち。
ワンタンメン+半熟煮卵を注文。(1,070円税込)
醤油ベースのサッパリ系で麺は細く一気に完食で、美味しかった。
さて、満腹になったので市の中心部にある白河城(正式には小峰城とのことです)を見に行こうと思い向かい約1時間ほどで到着。
立派なお城で入場も無料で、お城の内部も梁や柱など昔のやり方で再現してあり、今はコロナ対策で1階部分しか見られませんが、通常だと木造の急階段を登って上に上がることもできるそうです。
この後は、郡山市で旧友と再会し歓談が長く、道の駅「伊達の郷 りょうぜん」に着いたのは夜11時ちかくで疲れて寝ました。ちなみにこの道の駅大変綺麗で新しく出来たようでトイレも斬新でした。(私はなんか落ち着かない感じでした)
夜が明け今日は相馬へ向かいます。相馬市内を走ってみると大きな街で街中を抜けると海岸線を北へ走る道が有ります。この道は右に太平洋と左に松川浦という塩湖を見ながら相馬港へ抜けるルートですが、太平洋側は防潮堤で海が見えません。そうこうしていると相馬港へ到着しましたが、大型船が停泊する大きな港で、ちょっと竿を出せる雰囲気も無くスルーし港の北の海岸脇駐車場(埒浜広場)に停車し今後を思案です。(写真は遠くに相馬港を望む海岸です)
ここの北側に磯浜魚港という港が有り、竿が出せるといいなと思いつつ行ってみると看板が目に入り断念。最近はこういう看板多いです。悲しい限りです。
もう少し北へ車を走らせると。震災の遺構が残されてました。
防潮堤で囲まれた内側は新しい道路と緑地公園?水門など建設工事中でまだ震災復興は道半ばという感じがします。更に北へ行き仙台空港の脇を抜けて閖上漁港という河口に広がる漁港を訪ねると、未舗装の大きな空き地に駐車し徒歩で港先端へ向かうと大型船も着ける桟橋が有りパラパラと常連さんがいて、ここでお邪魔するすることにしました。水深は深く近場で竿1本分から沖目だと2本分です。下の写真の撮影位置まで来るのは駐車した場所から約10分位です。
釣果は小さい黒鯛や小さい真鯛などすべてリリースし4時間くらいで風も強くなり納竿です。
今日は潮風でべたついてましたので温泉施設が併設された道の駅「上品の郷」へ向かいます。近くのイオンで買い物をして漁港から道の駅のある石巻市まではかなりの距離があるので高速を利用することにしました。東北の高速道路は復興道路(三陸)復興支援道路(仙台から三陸への道路など)は無料で利用できます。ということで道の駅到着は夜7時頃ですが、駐車場は満車近くで人が一杯です。でも施設は新しいのでとてもいいです。温泉は平日料金600円でお湯は鉄分を含む温まるお湯で満足です。
今日は女川から牡鹿半島一周の予定です。牡鹿半島の先端には漁業無線や気象情報の中で目印の金華山という島があります。
牡鹿半島先端にある三陸復興国立公園内の御番所公園の展望台です。
すぐそばには金華山があります。
ここを見た後残りの半周で海側に女川原発の施設を見ながら女川市内へ向かう途中で良好そうな港を発見。半島を反時計回りで回ってみると原発を過ぎる前までは防潮堤も高く道路から海が見られるところも少ないですが、その先は比較的防潮堤が無く釣り場が見えます。
飯子浜漁港の堤防で竿を出しました。水深も竿1から1.5本位で釣れそうな感じがしましたが、全く何のあたりも無く納竿でした。雰囲気は良かったのですが・・・。
ということで女川町にある道の駅へ行ってみると、施設の駐車場は裏手にひっそりあるレベルでまるでスーパーなどの業者専用駐車場の様でトイレも外からわかるところにはありません。他の道の駅とコンセプトが違うようなので、仕方なく昨日行った「上品の郷」に引き返しました。
朝になって今は雨が降ってますが回復してくる予想です。昨晩泊まった道の駅から旧北上川の側道を河口に向かって走ります。海に出たところで女川から来ている国道398号線に合流です。この先の神割崎といった景勝地が有るということなので立ち寄ります。天気も悪いので。
岩が割れています。昔、うちあがったクジラを巡り隣同士の村が領有を主張し争ったので、神様が割って境界を定めた時に出来た割れ目だそうです。
南三陸町でチョット休憩とお土産を物色するため、ネット情報でさんさん商店街というところが有ると書いてありましたので行ってみました。
まだ、11時前の為余り賑わってる風には見えませんが、既に駐車場はいっぱいで焼き帆立や生カキなどを食べている人が大勢です。海鮮丼の店は11時30分オープンが多いかな。釣りの時の弁当にと「タコ飯」買いました。このショッピングモールは新しくて綺麗だな、なんて思いながら見てましたけど、脇にこの施設の生い立ちが記載されていて読んでみると、震災津波で元のさんさん商店街という所が壊滅し復興の為にこの高台にショッピングモール風に建てたそうです。街の殆どが流されたそうです。
千葉海苔店です。色々な海苔を売っていて、ここでお土産買いました。安くて美味しいです。通販もやっています。
まだまだ復興は道半ばで色々な所で工事が行われていて漁港は高い防潮堤で囲まれていて、漁港の風景は変わってしまいました。悲しいですが人の命にはかえがたいです。堤防の外側には漁船は少なく、堤防の内側はかつては商店や民家が立ち並ぶ姿は無く空き地が広がっている所が多いです。
港の出入り口は、こんな感じで津波が来る時は、このゲートも鉄の扉で閉まります。
左側の重機の大きさから推察すると、かなり高い防潮堤であることがわかります。
二十一浜漁港で釣りを開始します。ここは港の堤防が両方から伸びた造りで、今回は右手の堤防の先端から沖に向かって探ります。水深は20m位の沖目で15m位です。
釣れそうな雰囲気はありましたが、結果は小型のサバ5匹で、すべてリリースです。
昨晩は上の写真の「大谷海岸」という道の駅に泊りました。朝日が綺麗で目の前は海岸が広がっています。震災前はJR大船渡線の駅が有って松林と海水浴で賑わっていたそうです。ちなみに今はJR大船渡線は気仙沼線・大船渡線BRT(バス高速輸送システム)として簡単に言えば昔の線路を舗装しバスで運行しています。
今日は気仙沼に向かいます。
気仙沼魚市場に隣接する「海の市」というお土産物のセンターに行きました。ここには土産物店だけでなく、観光案内所や特設会場でNHKの朝ドラの「おかえりモネ」の展示があります。
気仙沼は大きな港で大型の漁船が一杯停泊しています。モネの生まれ故郷として紹介された気仙沼大島にも渡ってみます。島を周ってみましたが普通の島ですが気仙沼と島を結ぶ橋は綺麗で渡った先の港には新しい土産物屋が有ります。もちろんモネグッツなども。
更に国道45号線を北に進み陸前高田市へ到着。ここも津波の被害が多かったところで、高田松原津波復興祈念公園が造られその中に津波伝承館という災害の模様を伝える施設や撮影された映像などと、当時のユースホステルが破壊された遺構や1本松などが有ります。(道の駅も併設されています)
今日は、この後三陸町にある「夏虫のお湯っこ」(ここは大谷海岸の道の駅で車旅のご夫婦から教えていただいたところで、海岸から10分くらい山奥に入ったところで、いいお湯でした。入浴料400円)この後、道の駅「さんりく」に行き車中泊しましたが、山の中で雨も降りだしTV電波も入りませんでした。
10月12日。今日は釜石に向かいます。釜石と言えば新日鉄釜石のラグビーが有名。(今は日本製鉄に)朝10時過ぎに釜石駅前に到着しましたが、チョット寂しい感じです。三陸鉄道の釜石駅(右側)とJRの釜石駅(左側)が並んでます。
駅の正面にはドーンと日本製鉄の工場が有ります。
余り賑やかでない駅横のショッピングビルの中に入ると検温の機械が置いてあって、その機械に顔を近づけるて体温測定。すると係の人が寄ってきて「ワクチン接種」ですか?と尋ねられビル内を見入るとパイプ椅子が並び、その後ろに土産物店がある不思議な施設でした。
その中に釜石市のPRしおりが有り、釜石ラーメンなるものがあると書いてあり、その中でも老舗の「新華園 支店」に行ってみることにしました。(本店は定休日でした)
11時30分開店で、チャーシュウワンタンメン 950円を注文しました。
醬油ベースのあっさり系スープと細麺で蒸し鶏チャーシューがおいしいです。
満腹になったので今日は宮古まで行く予定です。
その前に、宮古高浜港というところで竿を出してみることにしました。ここも高い防潮堤に囲まれた港で、コンクリートの入口を潜り港内に立ち入りました。
かぎ型の堤防から外側に向けたところは水深5m~10m位です。エサ釣りやルアーなど試しましたが、全く当たりが無く4時半ごろに諦めて宮古の漁港に隣接する道の駅に向かいました。
ここまで来てリアス式海岸について気づいた事ですが、訪れる前は良い磯場や漁港が多く釣り場は豊富だろうと思ってましたが、行ってみるとかなり入り組んでいるために国道や県道など通常の大きな道路は海岸線を走ってますが、ここは入り組みすぎて海岸沿いを通せづ内陸に作られているということ。(三陸縦貫道路は更に内陸です)よって国道などを通っていては釣り場が見えないことになり、結果として釣り場が見つけられない。かといって細い町道や農道などを通てみるのは勇気がいります。しかも漁港や海沿いの道などは高い防潮堤に囲まれて何も見えない。という感じです。
さて、今日はここ宮古から久慈方面に向かいます。
宮古の景勝地として有名な浄土ヶ浜というところに向かいます。車で10分位で近いです。ビジターセンターのある駐車場に車を置いて歩いて浄土ヶ浜のある海岸へと向かいましたが、ビジターセンターの開館時間(9時~)から館内のエレベーターで海岸まで降りられます。
私は徒歩なので20分くらいで着きました。
天気と写真の撮り方で随分違うと思います。言い忘れましたが今日は観光一本に絞ります。
次は道の駅田老の脇を通り抜けて漁港脇の駐車場に車を止め「三王岩」という人面岩があるということなどで向かいました。
大きな顔です。その帰り道に津波で壊されたホテルが残されてます。
次は北山崎という景勝地に向かいます。天気が良くない。雨が降ったりやんだりです。
思いきって海沿いの県道44号線を走りましたが到着まで遠いです。人もいません。
やっと到着。自然公園風でジオパークというらしいです。
天気が良くて紅葉の季節だとすごく綺麗だと思います。旅の手帳の日本の絶景100にも選ばれてました。
次は三陸鉄道の北リアス線の堀内駅の近くの橋をを目指します。
ここはNHKの朝ドラであまちゃんという番組が有り、そのロケ地になった三陸鉄道北リアス線の橋です。
橋の脇に中華料理屋が有り、そこの敷地内にビュースポットが有ります。列車は橋の真ん中で二分位停車して、乗客が港や海の眺めを堪能できます。
この後は、国民宿舎えぼし荘というところで日帰り入浴(400円)を楽しみました。外は改装中でしたが、お湯は大変良くあったまりました。
この後今日は、久慈市にある道の駅に泊ります。ここは街中に有り総菜や弁当なども売ってます。
さて朝が来ました。今日は八戸に向かいますが、その前に最後の海岸地帯の種差海岸とその来たの端にある葦毛崎展望台に向かいます。
種差海岸に10時ごろ到着しましたが、雨です。
葦毛崎展望台は旧日本軍の施設で太平洋を見渡せます。
灯台もあります。少しずつ天候が回復してきてますが、波は高く風も強いので釣りはできません。
昼食とお土産を求めて、八戸の「八食センター」に向かい昼過ぎに到着です。駐車場も一杯に近い状態で人が多く、観光客は新鮮な魚介類を買い求めてました。(宅急便で翌日配送だそうです)
私はイカせんべいなどのお土産と海鮮丼を購入し食しました。美味しかったです。
腹ごしらえも終わりこれまでの海岸沿いの道から内陸の一般道を走り帰路に着きます。でも長距離なので道の駅で休み休みです。出発してからここまで1168km走行しました。
国道340号線 395号線を通り国道4号線を南下します。途中で仮眠をとりながら今日の道の駅は「はなまき南西」というところに夜7時過ぎに到着した。ここはゴミ箱は一切なく、替りに焼き肉屋が営業しています。あとから思ったことですが、近くの花巻温泉は非常に良いところらしく立ち寄れば良かったと思ってます。
さて、朝が来ましたので今日もひたすら南下します。
途中でおひりご飯ということで、仙台で牛タンを頂きました。ネットで調べたところ他店より割安で駐車場もあるというところで「牛タン若」という店にしましたが、行ってみると価格改定で何と千円以上(4枚定食1,560円→2,840円)の値上がりでショックですが、食べずに帰るのもどうかとと思い頂きました。
牛タン4枚定食2840円税込で、ご飯とスープはお代わりできます。
味は美味しかったです。
またしても満腹になり、多少の眠気と闘いながら更に南下して、今日は道の駅「那須野が原博物館」に泊ります。到着は夜7時を過ぎました。この道の駅は博物館の駐車場を道の駅としたというところでトイレ以外何もありません。
翌朝になり今日は行に行けなかった奥塩原の新湯温泉の日帰り入浴に再チャレンジに向かいます。途中で道の駅「湯の香しおばら」に立ち寄りましたが早朝で雨にもかかわらず多くの人が新鮮野菜などを求めに来ておりました。
到着しました。「湯荘 白樺」という温泉旅館です。入浴料500円を支払い早速お風呂へ。
雰囲気満点のお風呂で、お湯も硫黄成分の白濁湯です。気持ちいいです。地元のおじいさんと一緒になり、そのおじいさんから隅のバケツに入っている源泉から採れた泥を体にこすりつけると肌がツルツルで石鹸もいらないと言われチャレンジしました。確かにすごいです。
サッパリとしたところで、日光を経由して宇都宮に抜けます。途中の道は森の中を通る道ですが、紅葉は少し早いようです。
八戸からの帰路は、746kmでした。やはり距離は長いです。
今回の東北三陸海岸の車旅は、期待したほどの釣果は得られず残念でした。あと先に記載しましたがリアス式海岸ならではの道路の造り方と高い防潮堤で釣り場が判らず残念でした。
次回行く時は、下調べが必要だと思います。旅の後半は天気も下り坂でしたが色々と景勝地も見られましたし美味しいものも頂いて満足です。
復興工事は未だ途中で、かつては漁港や商店や住居が一体となって街を形成していた時と比べ、漁港は高い防潮堤の外へ、住居は高台へ、商店は別の高台への移転し、港町だったところは空き地になり、震災の受けた傷はまだまだ多く残っている感じがしました。震災と津波被害の遺構が三陸の多くの町で残され、決して忘れてはいけないものとして刻まれいる気がします。次にこの地を訪れる時には、復興が進み良い町並みと美しい自然が戻って来ていることを祈ります。
以上で東北三陸海岸の旅は終わります。