沖縄ならサバニ
ハワイならアウトリガーカヌーと
それぞれの土地に昔ながらのローカルな船があるなら
瀬戸内には伝馬船(大人3人ぐらい乗れる小型の手漕ぎ船)が良く似合う
海辺の暮らしぶりが残る周防大島
地元の諸先輩方と話をしていて
盛り上がる話題のひとつが伝馬船
この船のことを聞くとほとんどの皆さんが
「こうやって漕ぐんよ」とか「昔は片手で櫓を漕ぎよった」とか
「子どものころ、友だち同士で競争しよった」とかとか
身振り手振りを交えてテンマ魂に火か灯ると言うか
パッと生き生きした表情になるんですよ
かつては身近な遊び場所として海があり
海を学ぶ遊び道具として身近にあった伝馬船
今ではあまり見かけなくなりましたが
どうせ海へ出るなら瀬戸内らしく伝馬船で、と
海辺の会の仲間(生まれも育ちも周防大島)を誘って
初体験してきました
そこで向かったのはとある集落
先生は90歳間近のK先生、
健康のためにも海に出るのが一番いい、と
いまなお伝馬船で海へ出かける
伝馬歴80年以上の大先輩です

今回、乗せてもらったK先生のFRP製の伝馬船
私は職業柄、シーカヤックやSUPをしているので
漕ぎ方はシーカヤックで言うスカーリングを
イメージしてましたが
これがなかなか難しい...特に前に進むのが難しくって
なかなか港内から出ることができない
でもでもこれが面白い!!
先生から、櫓を寝かせて漕ぐんよ、等々アドバイスを受けながら
なんとかなんとか港から外へ出かけることができました

櫓(これが100年物)で水をキャッチする感覚と海の近さ
動力船とは違った静かな世界
この親水性がとにかく心地良かったなぁ
釣り道具も詰めるし、波と風と潮と対話しながら
ときには帆も立てて海面を走る
夢のような乗り物です
K先生曰く
海に出るのが癖にならにゃーいけん
とのことなので癖になるまでとことん楽もうと!!
と言うことでこの勢いに乗って
海辺の会伝馬船部ができました
上手く漕げるようになったら
この船で体験会を開いたり
海岸漂着ごみ拾いに出かけますので
どうぞお楽しみに
