関門海峡を渡り九州に入り、九州の北部・中部を車で駆け巡った。

明石海峡大橋を見慣れていたので、関門海峡が意外に短く感じた。

九州は、淡路島へ渡るより近いのだ!

 

これまで九州を何度か旅した。それぞれに旅の思い出が残っている。

今回、福岡~佐賀~熊本を巡ってみた。

感動の光景に巡り合え、どの一コマも逃がしたくないとシャッターを切っていた。

 

大宰府天満宮に初めて参拝した。

菅原道真が祀られており、学問の神様として特に有名であるが、文化芸術や厄除けの神様としても崇敬されている。

本殿が昨年から3年間の予定で大改修が実施されている折、本殿前に仮殿が配置されており、屋根の上に樹木を生い茂らせた姿に圧倒されそうな威圧感を感じながら、思わず「おおっ」と唸った。

 

 

花菖蒲がきれいに咲き誇っていた。

 

佐賀に入り、秘釜の里伊万里大川内山で鍋島藩の焼き物〈鍋島、伊万里焼、有田焼〉について学ぶ機会となった。伝統の技が鍋島藩(佐賀藩)で培われてきた。

ここでその文化・技・作品に触れた。

登り窯が遺されていた:

 

 

熊本県菊池渓谷ののどかな空間に入る。

透き通った水。

真っ青な深い淀み。

大きな岩間を真っ白な飛沫を上げながら、静かに流れる渓流に癒された。

あの奥入瀬渓流を想起させた。

 

 

続いて熊本城を訪れた。

城壁があちこち修復工事中で、城内に入れず、その痛みの深刻さを感じ取った。

 

 

天草諸島に入り、意外に大きな島々をつなぐいくつかの橋を渡りながら、天草下島へ向かった。

イルカが、天草下島と島原半島を挟む〈早崎海峡〉を中心とした内海に生息している。およそ200頭の野生のミナミバンドーイルカが住み着いていて、他の海域へ出ていかないそうだ。

天草下島西北部にある〈道の駅イルカセンター〉から、泳いでいるイルカを観る船が出ている。予約センターで受付し、1時間余りのクルージングに出る。

午前中雨が降る中でも出航していたというが、私たちは午後2時半発を予約した。

船頭さんが、仲間に連絡を取りながらイルカの群れを追いかける。

50~60頭の群れがいるという海域へ向かったが、大きな群れには遭遇できず。それでも数頭の群れが背びれを出して泳ぐ姿を観ることができた。

「餌が少ないため分散している」と、船頭さんが客に絶対見せたいという執念をもってイルカに近づき、私たちを喜ばせてくれた。

 

翌日、阿蘇山に向かい、先ず〈大観峰〉から阿蘇山と周りの大平原を一望した。

ハングライダーが気持ち良さそうに、フワフワ浮かんでいた。

  

 

 

この日は天気が良く休日だったため、草千里ヶ浜は大勢の観光客で賑わっていた。

阿蘇中岳に登ろうとしたが、煙が立ち上がっており、警戒中なため接近が禁止されていた。

 

 

 

九州に育まれた文化と大自然が生みだした素晴らしい景観を堪能した旅でした。

旅の楽しみの中に、おいしい料理を提供してくれた、宿や料理屋にも感謝しながら、九州の旅を締めくくった。