初めての札幌雪まつり

 

北海道は涼しさを楽しみたい、と夏に来た時、

「冬の北海道はいいよ、一度来てみたら」と薦められた記憶がずーっと頭から消えず、いつか来てみたいと思っていた。

 

毎年躊躇していると体力の衰えが、ひたひたと忍び寄ってきて、

「今が残りの人生で一番若い」

そんな思いが背中を押してくれた。

 

札幌雪まつりは、世界3大雪まつりの一つ。

観光客が大勢訪れる地として、札幌の他に、

カナダの「ケベック・ウィンターカーニバル」と中国の「ハルビン氷祭り」がある。

この中で、札幌は最も南、北緯43度に位置する。

 

3つの会場の内、遊戯会場を除き、大通会場とすすきの会場を徒歩で回った。

大通会場には雪像、すすきの会場には氷像の作品が並べられていて、どの作品も魅力があふれ、大いに楽しませてくれた。

どれもみな芸術性が高く、アーティストの誇りを感じさせるとともに、ユーモアあふれる作品にも出会えた。

 

 

大通会場の雪像

 

大通会場では、長大な大通公園1丁目から11丁目までずーっと雪像が並ぶ。

この規模が、観光客を呼び寄せるパワーとなっている。

ドイツ、オーストラリア、ポーランド、インドネシアの作品も並んでおり、国際的な雪像の芸術家たちも札幌に来て作品つくりの技を見せてくれている。

 

夜になるとライトアップされ、さらに多くの観客を魅了した。

 

日本は、世界的に見て雪が深い。海に囲われ上空に水分が多くなり、雪を降らせる。

雪の深さでは、新潟~福島~群馬の方が札幌を上回る、という声も。

調べてみると、新潟県十日町でも数少ないながら見事な雪像がつくられているが、観光客数は札幌に及ばない。首都圏に近いこの地域でも雪まつりを開催できる可能性が秘められている。

 

さて、魅力のある雪像が多くてどれを紹介してよいか迷うが、目に留まった作品をいくつか掲載したいと思います。

 

「家族みんなで楽しもう」と感じさせてくれる作品

 

陸上自衛隊が、腕力にモノをいわせて、大作を出品

 

 

サラブレットの98%が北海道で育成されているそうだ。

競走馬の力感あふれる雪像が登場。

夜になると、この上にプロジェクションマッピングで、雪像に動画が重ねられてレースが展開され、大音響が迫力を添える。

 

ドイツは、1区画を使用して大小いくつかの雪像を配していた。

 

オーストラリアのアート&テクノロジースタジオ「エネス」による大型作品は、音楽が流れる空間を提供し、一味違った魅力を発していた。

夜になると、光のアートが温もりを与え、魅力を増幅する。

 

ゴジラ像が、巧みだった。

左がゴジラで、右が縫いぐるみを纏った人

 

 

くまモンがここにも登場

 

ご存じの有名人が雪像として登場

思わず顔がほころんだ。

さて、誰でしょう?

 

 

 

すすきの会場の氷像

 

氷像は、きめ細かなデザインが彫り込まれた、芸術性の高い作品がずらり。

正にプロの技だ。

 

 

 

 

 

 

 

ほんとうに素晴らしい雪と氷の芸術の祭典である。

雪と氷の作品は、祭りの期間を終えると解体される。それが雪まつりなのだ!

解体され、その姿は人々の心に遺される。

 

中国の春節と時期が重なったようで、どこを歩いていても、右、左、後ろからも中国語が聞こえてきた。他の国の人も多く、海外の観光客がどーっと雪と氷の北海道に押し寄せていた。

冬の北海道の魅力の証だ。