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イタリアの「ふくらはぎ辺り」に住む

でこしゃんです。

 

先日、日本人があまりいない=日本食が手に入りにくい地域にお住いの駐妻さんたちと、オンラインでお話しする機会がありました。

 

何気なく「納豆を手作りしているよー。」というお話をしたら、

「作り方を知りたいなー。」と関心をもって下さったので、嬉しくなって久しぶりに納豆を作ってみました。

 

私たちが住んでいる田舎町では、日本人が全部で10人ほど。

日本食レストランは1件(ただし中国人経営ね)。

日本食を手に入れるのも、お口に入れるのも非常に困難です。

 

ローマまで行けば冷凍の納豆が手に入るようですが、何せローマまで車で往復500キロ。ひたすら遠い…。

 

そして冷凍納豆が3パックで7ユーロとか?(約900円)。

もはや『朝食のお供、納豆』の概念を超越したお値段です。

 

事前の調査でどうやら納豆が日常的には手に入らないらしいことが分かり、とりあえずトランクに納豆菌を忍ばせてイタリアに到着。あちこちのサイトを調べて、試行錯誤で作り始めて3年経ちました。

 

簡単で失敗知らずの納豆の作り方をご紹介しますねー。メモの用意はいいですか?

 

【材料】(作りやすい分量)

・大豆300g

・納豆菌0.1g (耳かきの先ぐらいのごく少量です)

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今回はイタリアで買ったオーガニック大豆で作りますー。

 

 

【必要な道具】

・圧力鍋(なければ普通のお鍋や蒸し器でも)

・温度計

・バスタオル2枚(使い古しでOK

・湯たんぽ(電子レンジでチンするタイプのものでもOK

・大きめの発泡スチロールの箱

 

【作り方の流れ】

1. 大豆を洗う

2. 大豆に水を吸わせる

3. 大豆を蒸す

4. 納豆菌液を作る

5. 大豆に納豆菌を種付けする

6. 35-40℃で一日発酵させる

7. 冷蔵庫で一日熟成させる

Buon apetito!(ボナペティート!)

さあ召し上がれ!

 

それでは詳しく見ていきましょう!

 

 

1. 大豆を洗う

大豆をきれいに洗います。

なるべく皮が破れないように優しく、でもしっかりと汚れを落としましょう。

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優しく、でもしっかりと! 協力:夫
 
 

2. 大豆に水を吸わせる

大きめのボールにたっぷりのお水を入れ大豆に水を吸わせます。

 

【ポイント1 浸水時間は調整してね!】

気温、水温によって浸水時間は変わります。

冬は1日程度、春・秋は半日程度、夏は6時間程度が目安です。

 

【ポイント2 大きめのボールにたっぷりのお水で!】

大豆は水を吸うと2倍ぐらいにふくらみます。

大きめのボールにお水はたっぷりがポイントです。

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お水を吸わせて半日ほど経ったところ

 

 

3. 大豆を蒸す

圧力鍋、または蒸し器(普通のお鍋でもOK)で大豆を蒸します。

親指と小指で簡単につぶせるくらいの柔らかさまでしっかりと蒸します。

 

お鍋によって加熱時間は変わりますが、私が使っているフィスラーの圧力鍋では、最初強火→ピンが立ってから弱火で20-30分ぐらいです。

 

【ポイント3 ぜひ蒸してみて!】

蒸したり、茹でたりいろいろと試しましたが「蒸す」方が断然美味しいです。

手間は大して変わらないので「蒸す!」のが断然おすすめです。

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4. 納豆菌液を作る

 

納豆菌液を作る方法は2つあります。

 

【A 納豆菌を使う方法】

カップに10cc(小さじ2杯)の湯冷ましを入れそこに納豆菌0.1gを入れてよくかき混ぜます。耳かきの先ぐらいのごくごく少量です。

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納豆菌は本当に小さくて力持ち!ごくごく少量でOK!

 

 

【B 既製の納豆を使う方法】

 

清潔な容器に80℃ぐらいに冷ましたお湯を入れます。ここに既製の納豆1/2パックを入れます。軽くかき混ぜてお水が白く濁れば納豆菌液の出来上がり!

 

【ポイント4 納豆菌液は準備しておこう!】

蒸し上がったら、温度が下がらないうちにすぐに種付けできるように、納豆菌液を準備しておきましょう。

 

 

5. 大豆に納豆菌を種付けする

蒸し上がったばかりの大豆を容器に入れ、納豆菌液を回しかけてよくかき混ぜて種付けします。

 

Aの場合は大豆100gに対して1cc

Bの場合はスプーンで2-3

程度です。

 

私はAの方法で作ることが多いですが、納豆菌液が余っても仕方ないので(すごい理由…)えいやっと全部(10cc)かけてしまいます。(あっ、雑な性格がばれました…?!)。

納豆菌さんは、たくましく、結構おおらかなので、意外と大雑把で大丈夫です。

 

【ポイント5 大豆さんが気持ちいい環境を作ってあげましょう】

乾燥防止:表面が乾燥しないようにサランラップをしっかりかけます。

温度管理:そして温度管理ができるように温度計をお鍋にぶすっと突き刺しておきます。35-45℃が一番快適な温度です。

呼吸:大豆さんが息をできるように爪楊枝でプチプチと穴をあけてあげましょう。

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発泡スチロールに入る前の大豆さんたち

 

 

この辺りから大豆をさん付けで呼びたくなってきます。

なんでだろーと考えてみました。きっと大豆さんが納豆菌さんと出会って「生きて成長している感じ」をひしひしと感じるからなんですねー。

 

【ポイント6 お鍋を使うと楽ちん!】

タッパー、ガラスの容器、お鍋等いろいろと試してみましたが、今は発泡スチロールに入る底の広いお鍋で作ります。

 

というのも、このお鍋でお湯を沸かしておけば

湯たんぽのお湯もでき

容器(=お鍋)の煮沸消毒もでき

一石二鳥だからです!

 

きちんと呼吸できるように、大豆さんが重なり過ぎないことが大事!そのために底の広いお鍋を使って下さいね。

 

 

6. 35-45℃で一日発酵させる

発泡スチロールの底に湯たんぽを入れ、その上にバスタオル1枚を敷いて(直接置くと熱いので)種付けした大豆さんが入ったお鍋を置きます。

お鍋はバスタオルでぐるっと包んでおくと保温効果もあっておすすめです。

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納豆専用古バスタオルに包まれて今から発酵しますよー。

 

【ポイント7 湯たんぽ+発泡スチロールがエコで簡単】

オーブン、炊飯器などいろいろ試しましたが、『湯たんぽ+発泡スチロール』がエコで一番温度管理が簡単です。

よほど寒い冬は別ですが、湯たんぽのお湯は入れ替え不要です。

今回、地下の倉庫まで湯たんぽを取りに行くのが面倒で実験で初めてレンジでチンするタイプ(大)の湯たんぽを使ってみましたが、こちらも再加熱は不要。最後までずっと40度を保ってくれました。

時々温度計をチェックして40℃前後を保てるように見守ってあげてくださいね!

 

24時間ほどで出来上がりです。発泡スチロールをあけると納豆の匂いが

するので、出来上がりのタイミングはすぐに分かると思います。

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この中で頑張っています!

 

 

ちなみに今回、久しぶりに納豆を作って発泡スチロールを開けたら

「だれ、おならしたの?」

と5歳の娘に聞かれました…。

そう言いつつ、大喜びで食べていましたが。

 

 

7. 冷蔵庫で一日熟成させる

出来上がった納豆を冷蔵庫で一日休ませ熟成して下さいね。

 

はい、出来上がりです。

どうぞ召し上がれ!!

必要なのは大豆と納豆菌(または既製の納豆)とちょっとのやる気と放置する熟成させる時間だけ。

 

文字を読むと面倒に感じるかもしれませんが、実際はびっくりするほど簡単に、でもびっくりするほど美味しくできます。納豆に飢えた日本人に差し上げたら、泣いて感謝されますよー。(←本当に!)

ぜひ一度、だまされたと思って(絶対にだましていませんので!!)試してみて下さいね!

 

分かりにくいところ、ご質問があればお気軽にどうぞ!