先週の半ばの夜、
つよしがお水を置くテーブルの上に、
ちんまりと座っていた。




お水の器の横の、
狭いスペースに。




どうしたの?
狭いじゃんって降ろしたけれど、
しばらくして見ると、
またちんまりと座っていた。




そんなトコロに座ってるのを
初めて見たけれど、




手のひらに載せたカリカリを少しと
まぐろぶしも食べてくれたから、
そんなに気にすること無く
一緒に眠りについた。
















翌朝、
つよしはカリカリを
ひと粒も食べなかった。




ヤギミルクをいらないと言った。




そうしてわたしの枕に
ちんまりと座っていた。




もともと補液のため
病院へ行くつもりだった。




病院に行く道中
キャリーに入ったつよしに触れると、
手がベッタリ濡れた。




見るとつよしの口から、
夥しい量の涎が出ていた。

















つよしの口内状態が良くないことは
知っていて、




口内に炎症や痛みがあって
涎を垂らしている子の写真なんかも、
目にしたことはあった。




だけどそんな感じがしなくて、
ツララみたいなドローンとしたやつじゃなくて
サラサラで水みたいな涎が、
ポタポタポタポタ出てきていた。




本とはもう検査なんか
したくなかったけれど、
貧血と電解質の検査だけした。




貧血はギリ、正常値、
電解質も大丈夫だった。




補液といつもの注射
つよしはホモトキシコロジーを受けています
をして帰った。




その日は夜勤で、
とてつもなく不安なキモチで出勤した。




やっぱり涎は止まってなくて、
翌日帰宅すると、
カーペットに点々と濡れた跡があり、
新聞紙やペットシーツがたくさん
敷いてあった。




口元にお水を持っていくけれど、
飲めなくなっていた。




飲みたいけれど、
うまく飲めないみたいだった。





ベッドが涎ですぐにベタベタになってしまうから

タオルで保護




























この日も補液の日で、病院へ。




先生は、
恐らく神経症状であろうと言った。




あぁついに来たか。




その症状無く最期を迎えられることを
願ってきたけれど、
ついに来たのか。




悲しかった。





神経症状出ちゃってごめんね



















これで涎が止まったら神経症状でしょうと、
いわゆるマイナートランキライザーを貰った。




服ませてしばらくすると、
止まった。




止まるのは良いけれど、
足のフラつきがすごかった。




間に合わないと可哀想だから、
オムツをした。




オムツを嫌がって外してしまわないことが、
また悲しかった。
























再び翌日、病院へ。




薬で涎が止まったことを伝えると、
あの薬で止まったなら、
やはり神経症状が出ているのだろう
とのことだった。




神経症状が出てるってことは、
恐らくいつか、
痙攣も出るでしょう。




まだ先でも、
起こらないで済むかもしれないけど、
念の為、
痙攣を止める薬を用意して貰った。




そしてその日は補液と、
てんかんの子等に使う、
脳に作用する注射をして貰った。

































その日からつよしは再び、

カリカリを口にしてくれている。




動くことは少ないけれど、
自力でトイレに行き、
お水も飲めている。




今日はたくさん、
外を眺めながらウトウトしていた。




















神さまから貰った、
ボーナスタイム。




つよしとの大切な、時間。




精いっぱい、




大好きを伝えたい。

















もーすこしだけゆっくりしてきーな

 by マーマー