地球が丸いことを発見したのは古代ギリシアのアリストテレス。
そして紀元前220年ごろにはエラトステネスが地球の大きさを計算しています。


それから幾星霜・・・測量技術の発達した現代では、地球の大きさを正確に測量することができるようになりました。世界のどこの場所なのかはGPSでわかる時代なのです。

しかし、三次元で球体の地球を二次元の座標で管理するには「ひずみ」が生じてしまいます。

それはちょうどサッカーボールを包装するときに紙が余ったり、足りなかったりするのと同じです。
社会科で習ったメルカトル地図や正距方位地図がゆがんでいるのは「ひずみ」のせいですね。

そこで測量技術者は「ひずみ」を座標で管理するために、日本を19の座標に切り分けました。
球面の上にあって東西南北に広がる日本を細かく切り分けることで「ひずみ」を最小限に抑える効果を狙ったものです。
ちなみに東京があるのは「Ⅸ系」という座標系です。


道を歩いていると一定の距離で「国土地理院」「市区町村名」が記された金属標が埋め込まれています。これが世界測地系の座標を知るためにばら蒔かれた基準点と呼ばれるものです。



$真実の境界を探す日々
これは先日行った富岡八幡宮境内にある二等三角点です。

この座標の成果を使って敷地を測ることを世界測地系を使った基準点測量といいます。

基準点測量は手間がかかりますが、大きな利点があります。

それが現地復元性です。

現地復元性とは、境界石が工事で無くなったり、金属の境界標がブロック塀ごと撤去されても同じ場所に境界を復元できることを意味しています。

通常、道路に金属鋲を打って測量機械を取付けるのですが、道路もアスファルトごと交換されたりしますので、現地復元性が高いとは言い難い。

しかし、世界測地系ならば、基準となる標識が街中にばら蒔かれていますから、どこかに必ず基準点があるので、GPS測量で復元することもできるのです。
敷地の境を示している境界石が全て無くなっても世界測地系ならば、どこに誰の土地があるかがわかる。

だから、とても安心なのです。


さて、東日本大震災では町ごと移動しました。

牡鹿半島では5m。東京でも20センチほど移動しています。

もちろん、基準点も移動しています・・・

このとき、どうやって現地復元性を保つのかは次回にしたいとおもいます。


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不動産問題解決センター


土地家屋調査士


行 政 書 士   梅 津  彰




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