太平洋は「太」で大西洋は「大」?その謎を解き明かす
皆さん、こんにちは!
皆さんは、「太平洋」と「大西洋」の漢字表記について、不思議に思ったことはありませんか?
私は子どもの頃からこの違いを知っていましたが、なぜなのか深く考えたことはありませんでした。
なので、今回自分なりに調べてみました。
なぜ「太」と「大」?その背景にあった歴史
この記事によると、この漢字の違いは、それぞれの海の命名に由来しているそうです。
太平洋(Pacific Ocean)
「Pacific」という言葉は、「平和な」「穏やかな」という意味を持つラテン語の「pax」から来ています。16世紀初頭、世界一周航海の途中で南米大陸を通過したマゼランが、嵐に見舞われた大西洋とは対照的に、穏やかなこの海に「平和の海(Mar Pacifico)」と名付けたことが起源です。
日本がこの海を「太平洋」と名付けたのは、中国の歴史書『漢書』に登場する「太平」という言葉に由来すると言われています。「太平」には「世の中が平和で穏やかなこと」という意味があり、まさにマゼランが名付けた「平和な海」のイメージにぴったりでした。
大西洋(Atlantic Ocean)
一方、「Atlantic」という言葉は、ギリシャ神話に登場する巨人「アトラス」に由来します。アトラスは、世界の西の果てで天を背負っていると信じられていました。この神話上の場所が、ヨーロッパの西側に広がる海、つまり大西洋を指すようになったと考えられています。
日本がこの海を「大西洋」と名付けたのは、中国で清の時代に作られた地図で「大東洋」や「大西洋」と記されていたことに影響を受けているそうです。記事によると、この「大」という字は、単に「大きい」という意味だけでなく、「偉大な」といったニュアンスも含まれていると解説されていました。
日本独自の言い回しはできなかったのか?
これらの歴史的背景を知って、私は少し複雑な気持ちになりました。
「字の違いは知っていたけど、深く調べたことがなかった」
まず、子どもの頃から知っていた「太」と「大」の字の違いに、こんなにも深い歴史や背景があったことに驚きました。単に地理的な大きさの違いだと思っていたので、マゼランやギリシャ神話が関わっていると知り、とても興味深く感じました。
「他国での言い回しがあったこと」
そして、日本がこの漢字表記を採用するに至る過程で、中国の言葉や地図に強く影響を受けていたという事実も印象的でした。
特に「太平洋」の「太平」は、日本の歴史書にも登場する言葉であり、マクドナルドのブログ記事でも書きましたが、日本人が独自の解釈や言葉で表現することは、とても得意な分野だと私は思っていました。
「日本は日本で独自の言い回しを採用すればよかったのでは?」
この歴史を知ると、ふとそう感じてしまいます。もちろん、学術的な背景や当時の時代背景を考えると、他国の知見をそのまま取り入れることが合理的だったのかもしれません。しかし、もし日本が独自の感性で名付けていたら、一体どんな名前になっていたのだろうと想像すると、とてもワクワクします。
まとめ
「太平洋」と「大西洋」の漢字表記は、単なる地理的な呼称ではなく、それぞれの海にまつわる歴史や文化が凝縮されたものだったのですね。マゼランの「平和」という想いと、ギリシャ神話の「アトラス」という壮大な物語。そして、それに感銘を受けた日本人が、中国の知見を借りながらも独自の解釈で漢字を当てはめた、そんな歴史のロマンを感じることができました。
皆さんは、この漢字の違いについてご存知でしたか?もし知らなかったという方は、ぜひこの機会に、海を渡る歴史のロマンに思いを馳せてみてください。