「あれ、COVID-19って何だっけ?」いまさら聞けない疑問と、透析施設の地味な戦い | umetarouのブログ

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皆さん、こんにちは! 

 

日常の忙しさに追われ、ふと立ち止まって

 

「あれ、そういえばアレって何だったんだっけ?」

 

と思うこと、ありませんか? 私にとって、そしておそらく多くの方にとって、まさにその代表格が「COVID-19」ではないでしょうか。

そう、あのパンデミックを巻き起こした、世にも恐ろしい(そしてちょっと変な)ウイルスのお話です。

「COVID」って、結局何だった? いまさら聞けない、その正体。

「コロナ」「コビッド」「C〇V〇D」…様々な呼び名が飛び交いましたが、結局のところ、

 

正式名称は「COVID-19」

 

私が今回、いまさらながら調べてみたところ、

 

正式にはCOronaVIrus Disease(コロナウイルス感染症)の略で、末尾の「-19」は、この厄介なやつが最初に発見されたのが2019年だったから、とのこと。

 

なるほど! 意外とストレートな命名だったんですね。もっとこう、秘密結社が命名したような、厨二心をくすぐるネーミングかと思っていました。「暗黒ウイルスZ」とか「パンデミック・シャドウ」とか。…すみません、脱線しました。

 

このCOVID-19、ご存じの通り、私たちの生活を根底からひっくり返しました。マスクが顔の一部になり、ハグは禁断の行為に。満員電車で咳をするのが、まるで爆弾を仕掛けるテロリストのような目で見られる時代が来たのです。「いや、単なる風邪だから!」と叫びたくても、叫べば白い目で見られる。なんとも息苦しい日々でした。

 

いま、ニッポンのCOVID-19対策は? 5類になったからって油断大敵!

さて、そんなCOVID-19ですが、いまの日本では「5類感染症」に位置付けられ、季節性インフルエンザなどと同じ扱いになりました。これは、社会経済活動を元に戻すための大きな一歩。街からはマスク姿が減り、飲食店も賑わいを取り戻し、まるで夢のような「元の日常」が帰ってきたかのようです。

 

しかし、ここで忘れてはいけないのが、

 

「5類になったからといって、ウイルスが消滅したわけではない」

 

という現実。COVID-19は、私たちのすぐそばに、今日もひっそりと潜んでいます。そう、まるで「かくれんぼ」の上手な、しかし迷惑な近所の子供のように。

咳エチケットや手洗い、体調が悪い時の外出自粛など、基本的な感染対策は、もはや「新しい生活様式」ではなく、「人間としてのたしなみ」として定着した感があります。これらは、COVID-19に限らず、他の感染症からも身を守るために非常に有効な、私たちの知恵の結晶と言えるでしょう。

 

透析施設という「最前線」での闘い 〜ウイルスと知恵比べ、そしてたまに力比べ〜

そんな中、私たちが勤務する透析施設では、COVID-19との「静かなる戦争」が今もなお続いています。なぜなら、私たちの患者さんは、病気と闘うために週に何度も来院し、数時間にわたる透析を受けなければならない、いわば「医療機関の常連さん」だからです。

 

彼らは、腎臓の機能が低下しているため、免疫力が低い方も多く、一度感染すれば重症化のリスクが高い。そんなデリケートな患者さんたちを、いかにしてCOVID-19から守るか。そして、もし罹患してしまっても、安全に透析を継続できる環境をどう維持するか。これは、私たち医療従事者にとって、日々の最大のミッションです。

 

まるで「ミッション:インポッシブル」のイーサン・ハントのように、私たちは様々な秘策を繰り出しました。

  1. 「カーテン隔離」の術! 個室を創り出す魔法? 感染が確認された患者さんが来院する際、私たちは透析ベッドの周りを医療用カーテンで完璧に囲い込みます。これは、まるで個室を魔法のように作り出す「カーテン隔離の術」。周囲の患者さんへの飛沫感染を防ぐための、視覚的にも物理的にもわかりやすいバリアです。まるで、お茶の席で「ちょっと失礼」とばかりに屏風を立てるような、古き良き日本の文化にも通じる、繊細な気遣い(と、最新の感染対策)がそこにはあります。

  2. 「時間隔離」の妙技! 時空を超えた患者配置術? 「同じ空間に一緒にいるとまずいなら、時間をずらせばいいじゃない!」…と、かのマリー・アントワネットが言ったかどうかは定かではありませんが、私たちは来院時間をずらす「時間隔離」も実施しています。感染患者さんが来る時間帯と、そうでない患者さんが来る時間帯を完全に分けることで、待合室や透析室での接触機会を最小限に抑えます。これは、まるでタイムトラベル映画で、過去と未来の自分が鉢合わせしないよう必死で時間調整するような、緻密なスケジュール管理が必要とされる高度な技術です。

  3. 「標準予防策(スタンダード・プリコーション)」の徹底! 医療人の基本中の基本、されど奥深し。 これは、感染の有無に関わらず、すべての患者さんの血液、体液、排泄物、損傷のある皮膚、粘膜を「感染源」とみなして対応する、医療従事者の基本中の基本です。手袋、エプロン、マスク、ゴーグルなどの個人防護具(PPE)を適切に着用し、手洗いを徹底する。まるで、料理人が食材を扱う前に手を洗い、衛生的な調理器具を使うのと同じくらい当たり前のこと。しかし、この当たり前を、どんな時も、どんな状況でも徹底することが、いかに重要か。COVID-19は、私たちにその原点を改めて教えてくれました。まるで、基本を忘れていきなり奥義を出そうとする漫画の主人公に、師匠が「基本がなってない!」と喝を入れるような、そんな存在だったのかもしれません。

  4. 「使用後のベッドは1週間休眠」の掟! 聖域と化したベッド? 感染患者さんが使用した透析ベッドは、使用後、丁寧に消毒を行った上で、なんと1週間、他の患者さんには使用しません。これは、ウイルスが環境中に残存する可能性を考慮し、徹底的にリスクを排除するための対策です。まるで、重要文化財のように、そのベッドだけが特別なオーラを放っているかのように見えます。「あそこは、かつて勇猛な戦士が眠った場所…」などと、勝手に物語を作りたくなるような、神聖な空間と化すのです。

これらの対策は、患者さんの安全を守るため、そして私たち医療従事者自身を守るためにも、絶対に欠かせないものです。時には、新しいやり方に戸惑うことも、準備に手間取ることもあります。しかし、患者さんの「ありがとう」の一言や、無事に透析を終えて帰っていく姿を見るたびに、「今日もミッション、コンプリート!」と心の中でガッツポーズをするのです。

 

COVID-19との「共存」時代を生きる私たちへ

COVID-19は、私たちに多くのことを教えてくれました。感染症の恐ろしさ、医療の重要性、そして何よりも、人とのつながりの大切さ。当たり前だと思っていた日常が、いかにかけがえのないものだったか。

 

私たちは、COVID-19という経験を経て、より賢く、よりしなやかになったはずです。これからも、ウイルスとの知恵比べは続くでしょう。しかし、私たちは学び、適応し、そしてユーモアを忘れずに、この「共存」の時代を生き抜いていくことができると信じています。

 

そして、透析施設で働く私たちは、今日も患者さんのために、カーテンを張り巡らせ、時間をずらし、手を洗い、そしてベッドを神聖なものとして見守り続けることでしょう。

どうか皆さんも、基本的な感染対策を忘れずに、健やかな毎日をお過ごしくださいね!