株式会社明治と静岡大学の研究グループは、カカオポリフェノールを多く含むダークチョコレートの食膳摂取が、食後の血糖値に及ぼす影響を評価しました。同研究成果は以下の論文に掲載されています。

 

『Effect of cacao polyphenol-rich chocolate on postprandial glycemia, insulin, and incretin secretion in healthy participants(健康な参加者の食後血糖、インスリン、インクレチン分泌に対するカカオポリフェノール高含有チョコレートの効果)』
Nutrition. 2021 May:85:111128. 

 

同研究では、40人の健康な成人ボランティアが、カカオポリフェノール(635mg)含有チョコレートもしくは水のいずれかを摂取し、15分後に耐糖能試験である「OGTT試験(経口ブドウ糖負荷試験)」を行って、血糖値、インスリン、およびインスリン分泌に関与するホルモンであるグルカゴン、GLP-1を測定しました。全ての被験者が、チョコレートおよび水を摂取する試験の両方を、ランダムな順序で実施しました。

チョコレートを摂取した場合、血糖値は試験開始後120分の段階で有意に低く、インスリンおよびGLP-1 濃度は試験開始直後から180分にわたって有意に増加しました。

 

本結果より、カカオポリフェノールが豊富なダークチョコレートは、インスリン、GLP-1の分泌を促進し、血糖値の低下に貢献し得ると述べられています。