株式会社ニップンは、東北大学と共同で、アマニ油(亜麻仁油)が高齢者の会話の流暢さに与える影響を評価しました。同研究成果は以下の論文に掲載されています。


『Supplementation with Flaxseed Oil Rich in Alpha-Linolenic Acid Improves Verbal Fluency in Healthy Older Adults (a-リノレン酸が豊富なアマニ油の摂取は、健康な高齢者の言語の流暢さを改善します)』
Nutrients 2023, 15(6), 1499:4

 

アマニ油は、成熟した亜麻の種子から得られる黄色の乾性油で、オメガ3脂肪酸であるα-リノレン酸を豊富に含みます。α-リノレン酸は、認知機能への効果が実証されているドコサヘキサエン酸(DHA)の前駆体ですが、α-リノレン酸自体の有効性は明らかになっていません。

 

アマニ油製品は、株式会社ニップンの主力製品の一つで、食用油「アマニ油効果」、機能性表示食品「アマニ習慣」、粉末スティック「ローストアマニ」などが販売されています。

アマニ習慣

画像出典:ニップン株式会社ウェブサイト


同研究では、健康な高齢者60名(65~80歳)を2つのグループに分け、一日当たり3.7 gのアマニ油、もしくは等カロリーのプラセボ油(コーン油)を12週間摂取し、日常生活に関連する6つの認知機能(注意力と集中力、実行機能、知覚推論、作業記憶、処理速度、記憶機能)を評価しました。


12週間の摂取後、できるだけ多くの単語を回答する「実行機能」テストにおいて、アマニ油群がプラセボ群を有意に上回りました(p<0.05)。また、付随して会話の流暢さが改善する効果が認められています。

 

「実行機能」以外の試験項目では有意差がなく、本結果よりアマニ油が高齢者の認知機能を少なくとも部分的に改善し得ると結論付けられています。