森永乳業株式会社は、シールド乳酸菌（乳酸菌MCC1849株殺菌体）が、成人の風邪や気分の状態に及ぼす影響を評価しました。同研究成果は以下の論文に掲載されています。
Benef Microbes. 2018 Dec 7;9(6):855-864.
シールド乳酸菌は、「健康をサポートする」をキーワードに、森永乳業が保有する数千株の中から選ばれた乳酸菌の加熱殺菌菌体
です。殺菌菌体なので、どんな食品にも添加可能であり、同社はシールド乳酸菌のタブレットやサプリメントを販売しています。
画像出典：森永乳業株式会社ウェブサイト
同研究では、健康な成人男女被験者241名を3つのグループに分け、MCC1849株100億個および300億個分のシールド乳酸菌粉末、もしくは偽薬（プラセボ）粉末を日1回、12週間摂取し、風邪の発症割合と気分状態のプロファイルを評価しました。
被験者全体の解析では、風邪の発生率に有意差は有りませんでしたが、前年に風邪をひいた被験者に限定したサブグループ解析では、風邪の発生割合、症状の合計日数、および症状スコアがシールド乳酸菌摂取群で改善しました。ストレスによる気分の悪化度は、シールド乳酸菌において低下しています。これらの結果より、シールド乳酸菌が風邪に掛かりやすい被験者の抵抗性を改善し、精神的ストレス条件下でも望ましい気分状態を維持する可能性があると述べられています。