機能性食品やサプリメント原料の製造販売を手掛けるオムニカ株式会社は、城西大学および北海道医療科学大学と共同で、マリーゴールドから抽出した結晶性ルテイン製剤「HiFil」の、黄斑色素量と目の機能に対する影響を評価しました。同研究成果は以下の論文に掲載されています。


『Clinical Effects of Dietary Supplementation of Lutein with High Bio-Accessibility on Macular Pigment Optical Density and Contrast Sensitivity: A Randomized Double-Blind Placebo-Controlled Parallel-Group Comparison Trial(高いバイオアクセシビリティを持つルテインの栄養補助食品の、黄斑色素量とコントラスト感度に対する臨床効果:無作為化二重盲検プラセボ対照試験)』

Nutrients. 2020 Oct; 12(10): 2966.

 

ルテインは、緑黄色野菜やマリーゴールドなどの黄色い花に含まれるカロテノイドで、網膜の黄斑を保護する成分です。サプリメントの摂取により、黄斑色素量を向上させる効果が報告されていますが、実際の眼の機能への効果は明らかになっていませんでした。

 

オムニカ株式会社は、機能性表示食品対応のルテイン粉末として、高純度のルテイン結晶を均一に粉末化した「HiFil Crystal (ハイフィルクリスタル)」、および安定性を向上させ加工しやすくした「HiFiL 08 Powder (ハイフィル08パウダー)」を販売しています(Link)。


同研究では、59人の健康な男女(20〜69歳)を2つのグループに分け、1日12 mgのルテインもしくは偽薬(プラセボ)を16週間連続で摂取しました。8週目と16週目の段階で、黄斑色素量、血中ルテイン濃度、および眼の機能(コントラスト感度、グレア感度)を評価しました。

 

ルテイン群ではプラセボ群と比較して、8週目の段階で血中ルテイン濃度が有意に増加し、16週目の段階で黄斑色素量、コントラスト感度、グレア感度が有意に改善されました。同効果の要因として、結晶性製剤である「HiFiL」は一般的なルテイン製剤よりも生体利用性に優れる可能性があると考察されています。