日本水産株式会社(ニッスイ)と徳島大学の合同研究チームは、スケトウダラタンパク質の摂取が、健康な高齢女性の骨格筋量や筋力に及ぼす影響を評価しました。同研究成果は以下の論文に掲載されています。

『Chronic Intake of a Meal Including Alaska Pollack Protein Increases Skeletal Muscle Mass and Strength in Healthy Older Women: A Double-Blind Randomized Controlled Trial(アラスカスケトウダラタンパク質を含む食事の日常摂取は、健康な高齢者女性の骨格筋量と筋力を増加させる:二重盲検無作為化比較試験)』

J Nutr. 2022 Dec; 152(12): 2761–2770.

 

スケトウダラの俊敏な動きの源となる「速筋タンパク」は、体内利用率が良く、良質なタンパク質であることが確認されています。ニッスイは、同タンパク質を含んだソーセージやちくわなどの食品、スープや飲料などのパウダーを「速筋タンパク」シリーズとして製品化しています。

速筋タンパクPROTEIN SOUP クラムチャウダー風味

画像出典:日本水産株式会社ウェブサイト


同研究では、65 歳以上の健康な女性92名を2つのグループに分け、スケトウダラタンパク質もしくはホエイタンパク質(対照群)を毎日5.0〜5.1 g、24週間摂取し、骨格筋量と下肢筋力を測定しました。

骨格筋量は、摂取開始後12週および24週の段階で、対照群よりもスケトウダラタンパク質群で有意に高値でした(P ≤ 0.03)。下肢筋力(膝伸展強度)は、摂取開始後12週および24週の段階で、それぞれ0.07 Nm/kg BW(95%CI:0.02、0.12 Nm/kg BW)および0.05 Nm/kg BW(95%CI:0.00、0.09 Nm/kg BW)スケトウダラタンパク質群で高値でした。

同結果より、スケトウダラタンパク質群を含む食事の毎日の摂取は、健康な高齢女性の骨格筋量と下肢筋力の増加させ、サルコペニアなどの予防に貢献し得ると述べられています。