5階にある隣町の職場の窓からは、向こうの山並みや畑の風景が見える。
その窓が、18日午後、一瞬で真っ白になった。ホワイトアウトだ。
大変!電車やバスが止まるかもしれない。帰れなくなったら困るので、今日は早めに辞めましょうと
若い人達を促して帰宅させた。
私が普段利用してるゴミステーションは、我が家を含めてご近所6軒が使っていて、
今まではその中の5軒の気が付いた人が、自発的な好意でする形で自然に除雪が続いていた。
5軒のうち一番高齢のご夫婦が、ステーションに近いせいで、一番除雪する頻度が高かった。
先日、そのお宅から「ゴミステーションの除雪を当番制にしませんか」
「私たちも歳のせいで除雪がしんどくなって来て」
との提案があった。
当番制…
すぐに頭に浮かんだのは
好意で続いていたことが当番制という半ば強制になると、同じ行為でも意味が変わってくるかもしれない。
当番制にすると、当然、うちはしているのにあのお宅はしないとか、あそこが当番のはずなのにまだしていないとか、忘れてしまって申し訳ないとか、色々な負の感情が生まれるのではないかということだった。
「今まで一番たくさん除雪して下さっていましたものね。ありがとうございます」
「これからはなるべく若い者でしますので、どうぞ除雪はお休みなさってください」
とりあえず私はそう答えて、それ以来、朝起きたらまず自分に家の除雪より優先してゴミステーションの除雪をしている。
若い者でしますと言ったけれど、
考えたら、このお宅のご夫婦の次に若くないのは、私だった。
家庭用除雪機に巻き込まれたとか
屋根の除雪を終えて梯子から降りようとして落下して亡くなったとか
除雪の方法を注意したらママさんダンプで殴られたとか
新聞の地方欄。
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小樽はひどい雪ですよ。
窓の外は真っ白です。
電車も間引き運転だそうです。
確認してから出た方が良いですよ。
小樽から刻々メール情報が届く。
21日、日本海側は暴風雪との予報だったので、車はやめて電車で小樽に行くことにした。
コロナになってから敬遠していたこの時期のJR。案の定、乗客は半分が観光客だ。
(マスクを顎にかけないでよ!)
高速道路を使えば我が家から40分で着く小樽の職場だけれど、昨年は吹雪で高速が途中閉鎖されて
たどり着くのに大変な思いをした。
歩き+地下鉄+電車では、ほぼ2時間。
満員電車に立ちっぱなし。
車窓から見えるものは、ホワイトアウトの街
荒れる日本海
遠くに見える船かげ
そして、雪雲の隙間から時々覗く光
南の国から来たらしい観光客は、はしゃぎながらスマホ撮影を繰り返していた。
帰宅したら20㎝積もってた。
北の国の私にはもう余力がなかったので、見て見ぬふりをした。