桜の木の下で、大学入学から、意気投合した二人の男女。
同じサークルという事と、同じ専攻で何かと一緒に彰と真奈美。
2年生の春、新歓コンパで花見の席取りを命じられた二人。
というよりも、命じられるようにしたのは、彰だった。
サークルの会合。
「新歓コンパで、今年は花見コンパをしたいと思いますけど、
その席取りやってくれる人いないかぁ~!!」
リーダーの声がかかり、彰はチャンスと思い手を上げた
「あっ自分やりますよ、それでも一人ではちょっと不安なので、
誰か一緒に来てくれる人が居ればいいんですけど…。」
「そうか、彰やってくれるかぁ~ありがと!んじゃぁ~もう一人は
女子だなぁ~、真奈美やってくれるか!。」
「えっ、私ですか、いいですけど…。」
少しもじもじして応えた真奈美だったが、少々この時は面倒だと
思っていた。
実は、彰は事前にリーダーにお願いをし、真奈美を指名してくれるように
お願いをしてあったのだった。
花見席取り当日
公園の一番の見晴らしのいい、大きな桜の木の下で陣取った。
丘の上で公園内でも一番いい場所を取った。
準備をしだした二人、
シートを広げて、ふわっと舞うシート
抑える真奈美の反対側には自分がいる。
抑えきれない気持ちがあふれ出てくる。
シートを広げて、角を押さえて、二人寄り添う様に
座った。
「俺、なんか飲み物買ってくるよ!何がいい?」
「そうだなぁ~紅茶で、。」
「ミルクティーだねっ。」
「うん、何で分かったの?」
少し驚いた真奈美だったが、直ぐに笑顔に変わった。
買って戻ってくると、桜の下からずっと木を眺めていた。
その顔がなんともいとおしく思えた、彰だった。
『だめだ、やっぱり言わなくては。』
彰は決心した。
「おぅ、じゃこれな。」
紅茶のペットボトルを開けて渡して上げた彰。
「ありがとう、開けてくれるなんて。」
「いいよ、これ普通だろう?」
『嫌な奴なら、少し毛嫌うはずだ。でも、受け止めてくれた。』
彰は思いきった。
「真奈美って、今彼氏いないって言ってたけど、あれ本当?」
「うん、本当だよ、大学入学してからねぇ~、全然だめ。
どうしてそんな事聞くの?」
『おっ、聞き返してくれた。これはもう少し自分の想いを
しっかり伝えなければならない。』
「うん、なんか急にじゃなくて、前から少しづつ気になりだして
来ているっていうか、そういう感じなんだよなぁ~。。
だから、今回こうやって二人で準備して、二人っきりになったのは
偶然でも、こうやっているとなんかやっぱり自分の気持ちが
抑えられない気分になって…。」
静かに真剣に聞く、真奈美。
ぐっと息を呑む
「だから、今日で確信した。
好きなんだって。
真奈美の事が。このまま友達でもいいかなと思って悩んで時もあったけど、
自分の気持ちは今の気持ちだし、言ってもダメであっても友達のままで
居られると正直思えたから、
告白しちゃった。」
真奈美の瞳を見られないままでいた。
お互いがまっすぐ見つめ、丘の上から眼下を見下ろしていた。
「うん、ありがとう、そうやって真っ直ぐ思っていてくれたこと、気持ちは
凄い嬉しい。でも、ごめん正直、今は直ぐ答えられない。
恋愛対象として見ていなかったし…。」
「大丈夫、急な事だし、考えてもらいたいけど、そんな答えを急がせても
悪いから。いつでも、いつでもいいんだ。」
その1週間後、真奈美は彰と付き合う事となった。
急な告白は時として、好転に行く時と、ダメになる時とあるが、
タイミングと相手の事をどれだけ想えるか。また相手が
少し好意的に思ってくれているかどうかで、
これで成功するか、しないかは決まるのではないかと…
~Situation第1話終了~