言うまでも無い状態が、歩きながら続いていた。


かなりの前に、夢斗が歩いている感じがする。



隣に居るはずなのに、なんでか駅に近づくに連れて遠く感じた。



22時くらいだったか、駅は人でごった返していた。



駅のホームは別々だった為、階段の下でどちらかの電車が来るまで

待っていた。


あと5分程できてしまうので、何を話そうとずっと考えていたけど、

夢斗から口を開いてくれた。



「あのさ、次どうしようか。。」


「ん~今何気に、少し事件があって、部活休みだから、来週からお盆休みだし

 来週かなぁ~。」


「そっかぁ~、分かった。じゃあ、来週、またうちのほうに来るか?

 海もあるし、それに誰も家いなくなるから…。」



内心、えぇ~えぇ~もうお泊りですかぁ~と思ったけど、

少しわくわくもした。



「ちょっと、家の人に聞いてみるねっ。

 多分大丈夫だと思うよ。」



少し声を高めに返答をした。



満面の笑みで夢斗は返してくれたので、なんか嬉しかった。



電車が入ってきた。私が乗る電車だ。



急いで、上に上がろうとした。



腕を掴まれて、



「又な。」



と一言。



いつも笑顔で返してくれる、夢斗がそこにいた。



なんでか、本当にさびしさを感じた。



階段を駆け上がり、後ろを気になったが、なんかずっと



みてくれている気がしたので、振り返る事はなかった。



そういう気配って何故か、嬉しいものだった。



みてくれている。



そう思うと、何故か寂しさも半減した。



電車はゆっくりと、滑り出し、夢斗が乗るはずの電車の反対側のホームに


すでに居た。



私が乗っている電車とほぼ同じスピードで彼も一緒に走ってくれた。



猛スピード。



載っている乗客もみんな、そっちの方に向いたが、私はお構いなく



窓ガラスに顔をつけて、凝視した。



ホームの先端まで来るとさすがに諦めたが、見えなくなるまで



ずっと見送っていてくれた。



ずっと、ずっと…