夏の雫を忘れないように

彼と、1つの傘に、体を寄せる

ふと見ると彼の、ジャケットが濡れていた。

私に、傘を傾けてくれているから。

歩きながら夏は巡る

愛してる、愛してる、愛してる

それだけでいいもん。

かがんだ彼の、唇が私の耳をくすぐるように

愛してる。ってささやいてくれた。

愛は巡り永遠に

冷たい私の体をギュッと抱きしめながら

歩く歩道にイチョウの絨毯

今夜は冷たい雨だねと彼が言う

わたしは何も言わず

彼の、腕に少し力を、こめて

そっと優しく返事を返した

忘れられない想い出に

これからの未来に