広島県・・・
今年も半分が過ぎ、梅雨とはいえ暦の上では夏真っ只中、
もう直ぐ30度越えの暑さに耐える日々が近づいてきました。
まず草刈されていないかと気になる場所に寄ってみると
葉っぱは元気で安心、ジャコウアゲハの幼虫が数匹妖艶な姿を見せていました。
成熟した幼虫はライバルが育つのを邪魔する為に茎を噛み切るそうで、
近づくと危険を感じたのかオレンジ色の肉角(臭角)を出していました。
街から一山越えると県の中央台地、
電柱につけられた巣箱ではブッポウソウが行ったり来たり、子育て真っ最中です。
人里を外れたあちらこちらの雑木林などを歩いてみましょう。
暗い林でも白い花がくっきりと見つけ易いのは・・・イチヤクソウ(一薬草)
スマートに伸びた茎先で満開の笑顔です。
白く優雅に舞うのは・・・アカショウマ(赤升麻)
少しの風にも右左、ゆったりリズムで揺れています。
少なめな花弁の黄色が鮮やかなのは・・・サワギク(沢菊)
葉っぱが魚の骨の様に切れ込んでいます。
黄緑色の葉を二枚左右に広げるのは・・・クモキリソウ(雲霧草)
葉縁の切れ込みが細かく波打って、フリルのようなおしゃれ模様
花を観ると、大きな唇弁を太鼓腹の様に突き出して、
窪みに虫を迎えます。
花がやっと一個だけ咲いていたのは・・・コクラン(黒蘭)
花が黒っぽく観え、大きな唇弁はクモキリソウの様にカールして
よく観ると、唇弁基部の両側に角のような突起が生えています。
虫を導く目印なのかもしれません。
毎日雨模様の予報ですが、予報は予報、
時々雲を観ながら、潤いのある静かな道を歩いてみると・・・
人の背丈ほどもある茎先に咲く小さな花は・・・シロカネカラマツ(白金唐松)
鮮やかに弾ける黄色い葯と白い萼片が爽やかです。
花の大きさは8mmほど、ぱっと開く雄しべの花糸は葯より細く
開花してからも残る萼片は4枚、ダ円状で花びらの様に目立っています。
茎の葉は数個ついて、3~4回の3出複葉、
葉脈が模様のように見えています。
さてこのところ、夜になると
近くの林ではヒメボタルたちの恋の季節・・・
暗い闇の中を舞う蛍火は幻想的
音のない小さな明かりが 近づいたり遠のいたり
眼で追うといつの間にか
遙か遠い無邪気な少年の 想いでの中にいた。
「祖母の手を ほどいて駆け出す 蛍がり」