今年はどこの花も一週間は早く咲きだして、

ちょっと早めにと思って出掛けても、しっかり咲いています。

 

吸い込まれそうな渓谷の緑・・・

いつもの帝釈を回ってみましょう。

 

ツルカノコソウより遅咲きの・・・

カノコソウ(鹿子草)が、背丈を伸ばして揺れています。

 

サルトリイバラに似た葉で葉脈が5本目立つのは・・・

ヤマガシュウ(山何首烏)・・・ 緑色の目立たない花が咲いています。

 

赤い実は・・・

ウグイスカグラの実・・・美味しそうに熟れていますが今日は食べません。

 

草むらでひっそりと咲くのは・・・

キビヒトリシズカ(吉備一人静)です。

花の時期、葯は三つに分かれた雄しべの後に隠れ、雌しべは苞に包まれていて見えません。

 

この時期に咲く小振りのカラマツソウは・・・

タイシャクカラマツ(帝釈唐松)です。

開花時期に萼片が残るのは、シキンカラマツとタイシャクカラマツだけとか。

弾ける花を下から覗けば、萼片の内側には色がありました。

3裂する葉は2~5回3出複葉となっています

 

細い岩交じりの道を歩いて探してみましょう。

 

香りの好い花の後に・・・

チョウジガマズミはこんな種をつけていました。

 

石灰岩地の急傾斜地に生息する・・・

イワツクバネウツギ(岩衝羽根空木)が咲いています。

枝先に二個づつ並んで咲き、萼片は4枚・・・

紅色を帯びる花冠の内面には長い毛が密生し、雄しべは4個でした。

 

淡い黄色のつぼみは・・・

ガンピ(雁皮)・・・日本固有で高級和紙の原料です。

葉が互生するのがキガンピとの違いです。

 

白い筒状の花は・・・

イボタノキ(水蝋の木)です。

葉先が尖らないのがミヤマイボタとの違いです。

 

渓谷越しに新緑の景色を眺めながらのんびりしたいところですが、

あの花が気になるので引き上げるとしましょう。 

 

ということで車を飛ばして別の山にやってきました。

登山口から20分ほど歩いて探して見ると・・・

ヤマヒョウタンボク(山瓢箪木)が小さな花をさかせていました。

昨年実を見つけて、今年花を見るのを楽しみにしていたものですが、

淡く薄乳色の地味な花がぽつぽつと、二個づつ並んで咲いていました。

よく見ると、花後に子房の基部が膨らんでくっつき、

瓢箪のような実になるのが想像できて、なるほどと、納得できました。 ((o(´∀`)o))