今まで見てきたスミレを並べてみました。

*新しいスミレを確認したら、追加していきます。

 

「アメリカスミレサイシン:亜米利加菫細辛」

北アメリカ産の外来種が逃げ出して咲いたもの。

花は2~3センチ位あり、葉は円形。

この花は「プリケアナ」という花弁が白で基部が紫色のタイプ。

 

 

「アオイスミレ:葵菫」

 

春、まず顔を見せてくれ、葉の形がフタバアオイに似ることからの名前。

別名を「ヒナブキ」・大きくなった葉が蕗の葉に似ることから、小さなフキのこと。

 

 

 

「アカネスミレ:茜菫」

 

 

茎葉や距にも毛があり、側弁に毛があり、花の中心部が見えにくい。

花を夕暮れの茜色に見立てたと言うが、本来の茜色はツル植物アカネの根で染めた暗赤色を云う。

 

下は「ウスアカネスミレ(薄茜菫)  アカネスミレより花の色が薄いものをいう。

 

 

また、側弁以外に毛のないものはオカスミレ(下記に表示)・白花のものはコボトケスミレと言う。

 

 

「アカフタチツボスミレ:赤斑立坪菫」

 

葉の葉脈にそって赤い斑が目立ち、葉の裏が緑色のもの

 

 

「アギスミレ:顎菫」

 

 

葉っぱの基部が顎の骨のように左右に張り出すことからの名前。 

比較的日当りのよい湿地を好み、背丈30cm位、夏期は平地のスミレでは最も遅い。

花はニョイスミレと変らず、上部の葉はくの字のように湾入し、2.5~5cm位、

葉先は突出気味で下部の葉は開花時にはニョイスミレとあまり変わらない。 

葉の表面に鈍い艶があるのも特徴。(三原市内)

 

 

「アケボノスミレ:曙菫」

ふっくらとした丸い花で、葉が後から出るサイシンの仲間で、夜明けの空の曙色に見たてた名前。

 

「下」は「シロバナアケボノスミレ:白花曙菫」・アケボノスミレの白花タイプ。

 

(下)は「クロバナアケボノスミレ:黒花曙菫」・ 花が暗い紅紫色のアケボノスミレ。 

 

 

 

「アソヒカゲスミレ:阿蘇日陰菫」

 

 

 

葉の中ほどが大きくくびれるのが特徴で、ヒカゲスミレの変種。 

阿蘇山で見つかったことからの名前。

 

 

「アナマスミレ:アナマ菫」 スミレの 海岸型 品種

北海道から山陰まで日本海側に分布

背丈は7cm程 花弁は丸味があり側弁基部には毛がある

距はずんぐり丸く 白地に紫色が入る

葉は肉厚で 表側に巻くのが特徴  礼文島のアマナ岩で見つかっての名前

 

 

 

「アリアケスミレ:有明菫」

「上」は色の濃い花

「下」は白花で紫色の条線が少ないタイプ

「下」は白くても紫色の条線の多いタイプ

 

路傍などに咲く菫で、移り変わる明け方の色模様、有明に由来し色の変化が多い。

 

 

「イソスミレ:磯菫」

北海道西南部・本州鳥取県以東の日本海側の海岸地に分布

海岸の砂地に生え群落をつくる

地上茎があるタチツボスミレの仲間だが 茎は短く5~10cm程

花は直径2.5程と大きく円みがあり 花弁は重なり合う

距は白くて太い

葉は小型で心形 表面に光沢があり 若い葉は内側に巻きこむ

 

 

 

「イヌガタケスミレ:犬ヶ岳菫」

ヒナスミレの一品種で、西日本でよく見られるもの。

根を横に這わせて増殖するのが特徴のスミレ。

まとまった株を形成しています。

上のように、花弁が細く巻くことや、外側が淡いピンクで中心部が白いのも特徴。

根を横に這わせます。

葉の裏や葉柄上部に毛が多い。

葉の表は主脈に沿って毛が生えています。

 

 

 

「イブキスミレ:伊吹菫」

「上」は普通のイブキスミレ、上の花弁が兎の耳のよう。

 

「下」の写真、左の花はシロバナイブキスミレ

側弁に毛、葉に艶がある、石灰岩地帯に多い菫で、伊吹山で確認されての名前

花は早咲きで普通は側弁の内側に毛が密生、距は白い。

葉質は柔かく表面には艶があり、托葉が全縁なのも特徴。

 

 

 

「ウスゲスミレ:薄毛菫」

 

 

ニオイタチツボスミレとナガバタチツボスミレの交雑したもので、茎に毛があり、側弁は無毛。

花はニオイタチツボを残し、根生葉はニオイタチツボを、上部の葉はナガバタチツボを残す。

 

 

 

距は太く、葉裏は茶褐色

 

 

 

「エイザンスミレ:叡山菫」

 

葉が3列するのが特徴で、比叡山に多いことからの名前

 

 

 

「エゾアオイスミレ:蝦夷葵菫」

狭い範囲でしたがかなりの群生です。

別名・マルバケスミレ・アオイスミレに比べ1ケ月程遅く花柄は立上がりすっきりした青紫色の花。

葉の両面や葉柄に毛が多く根生葉の先は尖る。 花と葉が一緒に展開し葉は巻き込んで出てくる。

 

上弁は反り返り側弁に毛があり、柱頭の先は下に曲がる。 萼片の先は丸くて毛があり距はぼってりしている。

 

 

 

「オオタチツボスミレ:大立坪菫」

 

距が白く大きめの葉の上に花が乗るように咲き少し遅く咲く。

 

 

 

「オカスミレ:丘菫」

アカネスミレの変種で、側弁の基部に毛がある以外は無毛のもの。

花弁の基部にはアカネスミレと同じよう毛がありますが、

細長い距やガク片や花柄に毛はありません。

葉柄や花柄の基部、葉の両面にも毛がありません。

 

 

 

「オクタマスミレ:奥多摩菫」

 

 

エイザンスミレとヒナスミレの交雑種

葉が不規則に切れ込むのが特徴で、花はヒナスミ的、側弁基部は有毛。

 

 

 

「オトメスミレ:乙女菫」

 

タチチボスミレの白花種で距に色が残るもの。 (箱根の乙女峠で発見されての名前)

 

 

「カツラギスミレ:葛城菫」

 

 

 

 

 

 

葉に切れ込みが入る、シハイスミレとヒゴスミレの交雑種

側弁は有毛~無毛 距は4~7mmで上向き 

 

 

「ケイリュウタチツボスミレ:渓流立坪菫」

 

流れの側に咲くのが特徴で、花弁は細身で内部はくっきりと白く爽やかな印象。

 

 

「ゲンジスミレ:源氏菫」

 

 

丸い葉の裏が紫色から紫式部を、そして源氏物語を連想した名前。 別名・イヨスミレ(伊予菫)

国内に数箇所隔離分布しているもので広島県でも見られる。

花弁は丸みがあり淡い紅紫色で各弁に紫色の条がある。花弁の裏面は表より少し濃い紅紫になる。

側弁には毛が密生し毛の基部は黄緑色を帯びる。 紅紫色の残る距は長めです。

 

 

 

「コスミレ:小菫」

 

「上」はヒゲコスミレ:髭小菫・側弁や葉に毛があり、葉はわりと柔らかくたれる。人里に多い菫。

 

「下」は変種の白花タイプで、「シロバナツクシコスミレ:白花筑紫小菫」という。

 

「下」は花弁がめちゃくちゃカールしたものがあったので、変異花として載せてみました。

*コスミレのヒゲのあるものは関西に多いらしいが、ヒゲのないものも普通にある。

 

 

 

「コタチツボスミレ:小立坪菫」  : 但し、山陰型タチツボスミレの可能性もあると思います。

「上」がコタチツボスミレの普通型

 

「下」は白花で距に色が残るコタチツボスミレの、オトメスミレ(乙女菫)タイプとなる。

オトメスミレとは箱根の乙女峠で発見されたタチツボスミレの白花のこと。 

「下」は花も距も白い、シロバナコタチツボスミレ

タチツボスミレの小型で葉の基部が切型になり、茎は横に伸びる。

 

 

 

「コマガタケスミレ:駒ヶ岳菫」

スミレとフモトスミレの交雑種

葉は楕円状披針形で厚みがあり 表面は深緑色 裏は暗紅紫色

花は側弁基部が有毛 唇弁の条ははっきり

距はぷっくりして赤味が強いのが特徴

 

 

 

「コミヤマスミレ:小深山菫」

下は葉に白い斑が入っているものです。

 

花の時季が遅い小型のスミレで、花弁は細く唇弁に濃い網目模様がありガクが反り返るのが特徴。

 

下は、葉の中心にむかい赤紫色のぼかしが入るタイプです。

 

コミヤマはコと付くだけに背丈は4cmほどと小さく、花も8mmくらいです。