舞台中央のプールに、水を溜めるのが最大のミッションでした。
木枠をつくり、隙間から水漏れしないよう専用のゴムを塗りこむのですが、東京公演半ばまで何度も決壊しました。
ただ溜めるのではなく、その中で散々暴れるので、水圧で木枠が歪んでしまうのです。
水を溜めた時点では大丈夫なのに、本番中に決壊する。
物語後半に向けて水かさが増して欲しいため、これは結構重大なことでして…
毎公演前に補修工事をしておりました。
東京公演終盤で確実な対策方法を見出だし、その後は水漏れの心配もなくなりました。
試行錯誤を繰り返しながらの作業でしたが、いかに水を溜めるのが難しいか思い知った次第です。
風呂桶など木製のものが、実に優れた技術によったものか、自分の中で再評価しております。
ものづくりというのは、誠に奥が深いです。