感情とは


戈<ホコ>は、象形。 とび口型の刀に縦に柄をつけた古代のほこを描いたもの。 カギ型にえぐれて、敵を引っ掛けるのに用いる武器。 のちに、やりを戈と称する。


咸<カン>は、戈<ホコ>でショックを与えて口をとじさせること。

(緘(とじる)の原字)


感は「心+(音符)咸」で、心を強く動かすこと。 強い刺激を与える意。

強く心にこたえる。 強い刺激、ショックを受ける。

神経の刺激によって得るもの。(感激・感銘・感嘆・感動など)


青<セイ>は「生<セイ>(あおい草の芽ばえ)+丼<セイ>(井戸の中に清水のたまったさま)」で、 あお草や清水のようなすみきったあお色。

で、青は、清く澄み切った精(エキス)。


情は「心+(音符)青」で、心の動きをもたらす。

人の感覚(五感など)によっておこるさまざまな心の動きと、思い。


感情とは、ものごとや人などに対して 抱く心の動きや、気持ちのことで、

内外の環境や刺激に対して 次なる行動をし、それに適応するための感覚である。


喜怒哀楽などの心の動き、気持ち、気分 などを 感知するために必要な行為(言・行・意)を誘導し、

おもに 態度・姿勢・顔の表情・言葉・物 などに現れる表現。


その場その時の「感情」を見分けて 理解することは、

どのような環境や刺激によって 生じた 身体の状態や 対象に対する反応なのかを 明らかに出来、

その明解な内容によって、「感情」の内容の意味が、知覚認識できる。


また、感情には、身体感覚の中において 無意識の感情があり、危険か否かの判断をし、交感神経や筋肉の伝達を通して認識するものもある。


おおよそ、何らかの身体への刺激によって、それらが「感情」として表現される訳であるが、

「感情」とは、実に身体との深い繋がりをもっている。


また、身体の反応の「感情」は、過去の経験からの知識によっても、危険・恐怖・不安・不快なる 負の「感情」を 呼び起こすこともある。


そして、感情には、外に向ける感情と、内に向ける感情とがあり、その在する 域と重さがある。

それは同時に、その人の器に相対するもので、ひとりひとりが異なる「枠」を持つ。


感情が柔軟で、域が広く、深く、重々しい人ならば、温厚で 暖かく 穏やかさ を保つことができるが、

感情の起伏が激しく、域の狭く、浅く、軽々しい人ならば、短気で 落ち着きがなく 思いやりもなく、いつもイライラしている状態が多くなる。


また、感情とは、だたの事象の反応の他に、衝動的なもの 突発的なもの 習慣的なもの 欲望的なもの、癖 などもある。


ここでの問題は、欲望の起因による 負の「感情」の方向が、正しい秩序・道理の方向の行為(言・行・意)に 繋がっていけるかどうか? ということ!


感情の種類は、


五情・・・喜(よろこび)、怒り(いかり)、哀(かなしみ)、楽(たのしみ)、怨み(うらみ)、または、欲(よく)


三字経・・・喜、怒、哀、懼(おそれ)、愛(いとしみ)、悪(にくしみ)、欲


六情・・・喜、怒、哀、楽、愛、憎(にくしみ)、または、悪

 

・・・などがある。


これらの「感情」の中の、欲望の起因からの 負の「感情」は、

自己中心の、自己都合の、私利私欲の、得と満足なる「目的」を造り出し、


自分自身を 迷わせ、悩ませ、苦しませ、傷つけ、他人をも巻き込んで、迷惑をかけ、厄介をかけ、

自分だけの 好都合の 自分の思い通りに 事を運び、人を丸め込み・・・


その行為が過剰になると、自分の負の「感情」のストレスが溜まり、欲望に振り回され、善悪、正邪、も判らなくなり、


いつもいつでも、その場しのぎの 嘘の自分を造りあげ、身勝手な決め付けと思い込みを信じ込み、

人を騙し、自分自身さえをも騙し、すべてを 誤魔化し続け、


やがては、自分の心は感じなくなり、本当の気持ちも判らなくなり、自分自身を見失い、身の置き場もなくなり、


自分の「感情」をも、 どうにもできなくなってしまう!


では、その負の「感情」を 自分自身がコントロールするには、どうしたらよいのか?


今日、一日の、心の思い・気持ちの中で、自分が感じた「負」の「感情」の内容の事例を、

もう一度 思い描いてみること!


その負の「感情」の事例の中の、

自分自身の 言動・行動・意志と思い は、正しかったのか、そうではなかったのか?


もし、正しくなかったのであれば、その中のエゴを視てみよう!


自分の「感情」からの、自己保身の正当化なる責任転嫁に 惑わされることと 戦いながら、

真実の、言・行・意を 認め、


平穏なる「感情」へと、自分自身の気持ちを 誘導しよう!


真実を 認めていけさえすれば、穏やかな気持ちが 必ず、戻ってくる!


常に、まっすぐに、自分の真実と 向き合おう!