恐らく衆院選や参院選の次点で注目の集まる「東京都知事選挙」がついに始まった。

しかし、今回の選挙では過去最多の56人も立候補している(その半数ぐらいは多分N国党だろうけど)。

これだけ多いと恐らく「誰に投票していいか分からない」という方も多い事だろう。

そこで、本ブログではそれぞれの候補の公約をピックアップして、個人的主観(なので客観的ではない)を元に選評していくことにする。

投票の参考になればと思う。

 

立候補者の選評に移る前に以下の記事をご覧いただきたい。

 

「東京都知事選挙 告示 立候補者は過去最多の56人」

 

 

NHKはこういう時にはちゃんと良い仕事をなさる。

ただ、56人もいてその中から「勝手に」5人を挙げてそれ以外は無視というのはいささか「公平性に欠ける」とは思うが。

 

そんな話はさておいて、せっかくなので記事の中にあった5人の公約について抜粋していこう。

 

▽小池氏は「『東京大改革3.0』を進め、あらゆる危機から都民の命と生活を守る」としています。そして、少子化対策や子育て支援策として、都が行っている第2子以降の保育料無償化を第1子にも拡大することや、出産の際の無痛分べんの費用を助成することなどを盛り込んでいます。また、高齢者対策として、都独自の認知症専門病院を創設することや、自然災害への対策として、木造住宅が密集する地域の解消や、電柱をなくして電線を地中に埋める「無電柱化」の取り組みなどをさらに進めるとしています。

▽石丸氏は「政治再建」を掲げ、AI=人工知能を活用して効率的に民意を集約し、利権政治からの脱却を図るとしています。また、災害リスクへの対応を急ぐとともに、インバウンドなどの外需に目を向けてサービスを拡充し、産業創出を図るとしています。

▽清水氏は災害対策を強化するため、近隣自治体と連携した2次避難先の確保を進めるなどとしています。また、「透明・安心なくらし」として、行政文書のすべての開示や高齢者に配慮したIT改革を進めるなどと訴えています。

▽田母神氏は「災害に強い街東京を作る」として、1週間分の水や食料の備蓄を行うなどとしています。また、「日本人としての自信と誇りを持たせる教育の実施」を掲げ、「自虐史観教育の修正」や、道徳教育の強化などを訴えています。

▽蓮舫氏は「7つの約束を実現し、本物の東京大改革をする」としています。そして、少子化対策では現役世代の手取りを増やすことが重要だとして、都と契約する企業に働く人の待遇改善を求める新たな条例を制定することや、都の非正規職員を順次、正規化すること、子どもが多い住民税の非課税世帯を対象に家賃の補助制度をつくることなどを盛り込んでいます。また、行財政改革として、都のすべての事業を第三者がチェックできる体制をつくるほか、都が事業を認可し、樹木の伐採などで反対の声もあがっている明治神宮外苑の再開発について、すでに行った環境アセスメントなどを改めて検証するとしています。

 

 

こうして改めて公約を見ていると、やっぱりどこか「国政」と「都政」をごっちゃにしている感が否めないのだが、とりあえず。

 

◇現職都知事・小池百合子

まず、今までの公約すらまともに守れておらず、また、最近出てきた学歴詐称問題も合わさって胡散臭さが倍増している緑のおばちゃん。

今回は首都防衛を軸に発展させていくとのたまっているが、コロナ禍の際に行った「無駄な」外出規制や飲食店の営業時短といった無意味どころかマイナスな事をしてきたため、ハッキリ言えば小池百合子都知事の下、経済が発展することは「100%」有り得ないと言えよう。

まぁ、心を入れ替えて、保身ではなく東京都民の為に粉骨砕身の思いでやります!といった気持ちがあれば別だが、たぶんないだろう。

 

◇石丸伸二氏

正直問題外。若いリーダーの誕生は私も待ち望んでいる(龍が如くの青木遼のような。やった事は別として)ので、仰られている事は概ね同意なのだが、ただでさえ東京一極集中で人口密度が爆上がりしている最中に、更に「インバウンド」とやらで人口密集させてどうするのかと。

こういうのは結局「どこかで聞きかじった耳に聞こえの良い言葉」を並べているだけなので中身は全くないと言えよう。

 

◇清水国明氏

災害対策を訴えている事が重要であろう。

首都直下型地震、南海トラフ地震のリスクが年々高まる中、一極集中している場所で大規模災害は下手をしなくても日本という国が終わるリスクすらある。

その対策を講じるのであればそれだけでも投票先として考慮する価値あり。

 

◇田母神俊雄氏

こちらも災害対策を訴えている。

その部分は良いのだが、問題は「自虐史観の改善」も同時に訴えている部分であろう。

大事な事で必要な事であることは重々承知しているが、それは「都政」ではなく「国政」で実現するべきものであって、「都政」はあくまで「東京都民のための政治」が主である。履き違えてはいけない。

 

◇蓮舫氏

そもそも二重国籍の問題をクリアにしてませんよね・・・?なんとなくなぁなぁで済ませただけですよね・・・?

というのは置いておいて。都の非正規を正規にする、というのは素晴らしい事だと思う。これは都政でも出来る事だし、なにより収入は未来に対する安定性が段違いとなり、結果結婚を考える方たちも増えて少子化も、という「良い流れ」を生んでくれる。

だが、それだけ。上に挙げた記事にあった公約以外のものを見たが、現役世代の手取りを増やすと言ってはいるが結局少子化対策として訴えているのが「子供を産むか産まないかを悩んでいる家庭」に向けての対策しか列挙されていなかった。以前、本ブログでもこの「少子化対策」について書かせてもらったが、そもそも「結婚するに至らない人たちの割合が増えている」事が問題なのである。「結婚をして子供を産む家庭はむしろ上昇している」ので、少子化対策を訴えるなら「単身者の可処分所得の倍増」である。

それ以前に、少子化対策は「国政」で、あなたが議員だった時にそれを実現できてもいないくせに都知事になったからって出来るわけないだろう、というのはひとまず。

そして、「すでに行った環境アセスメントなどを改めて検証する」とちゃぶ台返し宣言をしているところを見ると、小池百合子氏と大差ないんだなと実感。

また、「バラマキはしない」と宣言している辺り、これまた「耳に聞こえの良い公約」を並べたところで小池百合子氏と同じく何一つ実現しないだろう。やったとして最低最悪のパフォーマンスである「事業仕分け」をもう一度慣行するだけじゃないだろうか。

(念のため。バラマキ自体は読者の中でも不愉快な表現として認知しておられる方も多いだろうが、そもそも何をもって「バラマキとするのか」を真面目に議論した形跡はなく、現段階では「自分が気に入らないやつはそう」で留まっているため、私はこの手の「バラマキはしない」といった文言はただの「自分清廉潔白ですよアピール」に過ぎないと考えている)

 

他51名に関しては判明次第足していきたいが、正直問題外も複数いるため全員ではなく「この人良いんじゃないか」と思う人がいたら書き足していこうと思う。