子ども達が小学生の時の話。



スポ少の監督をしている息子の同級生の父親から恐ろしい誘いがあった。というより誘い方が恐ろしい。

「スポ少入りませんか?」

「今のうちに野球始めておかないと中学校で苦労しますよ。」

と。



実際そういう話をしている人を何人も見てきたし、子どもが中学校の部活で遅れをとらないように早めにやらせている親も沢山知っている。



しかし、なぜ我が家の子ども達が中学校で野球部に入る前提なのだろう??



確かに周りの子ども野球をしている子が多い。と言ってもプレーするには人数はギリギリなのだが。


親は野球の為に時間を割いている。野球を中心にスケジュールを組んでいると言ったほうが正しいかもしれない。

学校の行事では野球の父母達が集まって、

「〇〇君は体幹が弱い。」

だとか、

「〇〇君は投げ方変えないと肩が壊れる。」

などと、まるで全員が野球評論家かのように野球の話で盛り上がっている。



結局我が家の子ども達は中学で野球以外の部活動に入ったのだが、

息子の同級生の母親達に、

「息子君だったらすぐレギュラーになれたのに!」

と、

勿体ないみたいな事を言われた。

苦労するんじゃなかったのかい!



私が思うのは、この母達は息子が直ぐにレギュラーになれるとは思っていない。


いつでもおいでみたいな事を言われたのだが、私は外での活動が苦手だ。長時間日に当たると疲れて家に帰ると寝てしまうのだ。慣れたら平気なのかもしないが、大会後の打ち上げなんか絶対に無理である。仕事も不規則で当番もやる気がない。



あの方達はそんな日常がステイタスになっているのだろう。私は自分の時間も満喫したいタイプなのだ。息子も親が放課後も土日もついてこられたらきっと窮屈だろう。



こんな母あちらからお断りだろうが、

とりあえず息子、中学ではゆるい父母会の部活に入部したので母は助かったのである。